TikTokのDMで顔写真を送ってと言われたら危険?知らない相手への写真送信リスクと安全な対処法を解説

写真、ビデオ

TikTokのDMで、よく知らない相手から「この顔文字の表情を真似した写真を送って」「顔が分かる写真を見せて」と頼まれることがあります。軽い遊びや交流のつもりに見えても、相手の年齢や身元が分からず不安を感じる場合は、無理に応じる必要はありません。

顔写真を一度送ると、相手の端末への保存、スクリーンショット、別SNSへの転載、なりすましアカウントへの利用、画像加工などを完全にコントロールすることは難しくなります。近年はAIを利用して写真から別の画像や動画を作ることも容易になっているため、面識のない相手へ顔がはっきり分かる画像を送ることには一定のリスクがあります。

ただし、「写真を求められた=必ず犯罪者」「送ったら必ず悪用される」と断定する必要もありません。重要なのは、相手が誰なのか確認できない状況では安全側に判断し、不安を感じる依頼には応じないことです。ここではTikTokの公式機能や警察庁の注意喚起も踏まえ、顔写真を求められた場合のリスクと対処法を整理します。

知らない相手に顔写真を送る必要はない

SNS上で知り合っただけの相手から顔写真を求められても、送る義務はありません。「断ったら失礼かな」「せっかく話しかけてくれたから」と考える必要もなく、自分が少しでも怖い、気持ち悪い、不自然だと感じた時点で断って問題ありません。

警察庁はインターネット上のトラブル防止策として、ネット上で知り合った人に安易に名前や連絡先を教えたり、顔が分かる画像を送ったりしないよう注意を呼びかけています。複数のSNSにある情報を組み合わせることで、本人が想定していない形で個人を特定される可能性もあります。[参照] 警察庁「インターネット上の誹謗中傷等への対応」

例えば「この顔文字と同じ表情をしている写真だけ送って」という依頼でも、顔全体が写っていれば普通の自撮り写真と同じように利用できます。依頼内容が遊びのように見えることと、画像を渡す安全性は別問題として考えることが大切です。

顔写真はどのように悪用される可能性がある?

顔写真を送ったからといって必ず被害が起こるわけではありませんが、代表的なリスクとして、無断転載、なりすまし、偽プロフィールへの利用、画像加工などが考えられます。

例えば送った自撮り写真を相手が保存し、別のTikTok・Instagram・Xなどで本人になりすましたアカウントのプロフィール画像に使うケースです。本人の名前が分からなくても、「この人物です」と偽って第三者と交流する材料には利用できます。

警察庁もSNS詐欺への注意喚起の中で、SNS上の写真やAIを利用すれば、他人になりすましたり本人のような画像・映像を作ったりすることが可能になっていると説明しています。[参照] 警察庁「SNS型ロマンス詐欺」

「顔文字を真似した写真」だから安全とは限らない

普通の顔写真ではなく、「😜みたいな表情をして」「舌を出した写真を送って」「目を閉じた顔を送って」と具体的なポーズを指定されると、単なる遊びのように感じることがあります。しかし、指定されたポーズだから安全になるわけではありません。

複数種類の表情や角度の写真を何枚も求められる場合は、特に慎重に考えたほうがよいでしょう。正面、横顔、笑顔、目を閉じた顔など異なる画像を相手に渡すほど、本人の外見に関する情報は増えていきます。

例えば最初は「笑顔を送って」だけだったのに、その後「全身も見たい」「制服姿を見たい」「もっと別の角度を送って」と要求が増えていく場合があります。最初の依頼が小さいからといって、その後も安全とは限りません。

相手の年齢や身元が分からない場合は特に慎重にする

TikTokのプロフィールに表示されている年齢、性別、写真、自己紹介だけでは、相手が実際にその人物であることを確認できません。成人に見えるプロフィールでも未成年の場合がありますし、その逆もあります。

警察庁も、SNSでは公開された写真やAIなどを使って他人になりすますことができるため、メッセージや通話で仲良くなったとしても本人ではない可能性があると注意しています。[参照] 警察庁 SNS上のなりすましへの注意

「プロフィールでは同年代だから大丈夫」「フォロワーが多いから安全」「普通の投稿をしているから信用できる」といった情報だけで身元を保証することはできません。特に実際に会ったことがなく、共通の知人もいない相手への顔写真送信は慎重に判断するのが安全です。

不安なら返信せずに断ってよい

写真を要求されたときは、理由を詳しく説明して納得してもらう必要はありません。「顔写真は送っていません」「写真は無理です」と短く断るだけで十分です。

相手が普通の人であれば、写真を送りたくないという意思を尊重するはずです。一方、「なんで?」「1枚だけだから」「悪用しないから」「信用してよ」などと何度も迫ってくる場合は、それ自体が距離を取る判断材料になります。

また、既読を付けたから返信しなければならないわけでもありません。不安を感じる相手には返信せず、DMを削除したりブロックしたりする選択もできます。

TikTokではDMの報告・ブロックができる

TikTokには、不快なDMや不適切と思われるメッセージを報告する機能があります。TikTok公式ヘルプによると、チャット内の特定メッセージを長押しして報告したり、チャット全体を報告したりできます。報告と同時に相手をブロックすることも可能です。[参照] TikTok「ダイレクトメッセージを報告」

ブロックすると、その相手からDMを送られないようにできます。TikTokのDM設定では、誰からメッセージリクエストを受け取るかを管理することもできます。[参照] TikTok「Manage direct messages」

単に写真をお願いされた程度で必ず報告しなければならないわけではありません。しかし、断っても要求を繰り返す、性的な写真を求める、脅す、別アプリへの移動を強要する、といった行為がある場合には、やり取りを保存したうえで報告・ブロックを検討するとよいでしょう。

未成年の場合はより慎重に対応する

未成年が年齢の分からない相手から顔写真を求められている場合は、特に安全側に判断することが重要です。顔写真から始まり、徐々に私生活や学校、住んでいる地域、別の写真などを聞かれる可能性もあります。

TikTokでは年齢によってDM機能に制限を設けています。公式ヘルプによると13~15歳ではダイレクトメッセージ自体が利用できず、16~17歳についても成人とは異なるプライバシー設定が設けられています。[参照] TikTok「18歳未満のユーザーのプライバシーと安全設定」

相手から「親には言わないで」「友達にも秘密にして」と頼まれたり、学校名や住んでいる場所を聞かれたりした場合は、やり取りを続けず、保護者や信頼できる大人へ相談することをおすすめします。

すでに顔写真を送ってしまった場合にすること

すでに普通の顔写真を1枚送ってしまった場合でも、その時点で必ず悪用されたと考える必要はありません。まずはそれ以上の写真や個人情報を送らないことが重要です。

相手との会話、相手のユーザー名、プロフィール、写真を要求されたメッセージなどは、必要に応じてスクリーンショットで保存しておきます。その後、不安があるなら相手をブロックします。

また、自分のTikTokアカウントに本名、学校名、住んでいる地域、InstagramなどほかのSNSへのリンクが多数掲載されている場合は、公開範囲を見直すとよいでしょう。顔写真1枚とプロフィール上の情報が組み合わさることで、本人を特定しやすくなることがあります。

写真を削除しても相手側から完全に消えたとは限らない

送信した写真やメッセージを後から削除できるサービスでも、「削除したから相手が画像を持っていない」とは限りません。相手がすでにスクリーンショットを撮ったり、別の端末で保存したりしている可能性があるためです。

そのため、SNSで画像を送るときは「あとで消せるか」よりも、一度相手の画面に表示されたら保存される可能性があるという前提で判断するほうが安全です。

これはTikTokに限らず、Instagram、LINE、Discordなどほかのサービスでも同じです。消えるメッセージ機能などがあっても、別端末で画面を撮影する方法までは防げません。

写真に写り込む背景にも注意する

顔だけを送ったつもりでも、写真の背景に本人を特定する手掛かりが写っている場合があります。制服、学生証、名札、学校のプリント、窓から見える建物、駅名、店名、宅配便の伝票などです。

例えば自宅で撮影した写真の背景に学校名入りのバッグが写っていれば、顔写真と学校情報が同時に相手へ渡ることになります。制服の特徴から学校を絞り込まれるケースも考えられます。

警察庁も、単独のサイトでは本人を特定できなくても、複数のサイトにある情報を組み合わせることで特定される可能性があると注意しています。[参照] 警察庁 サイバー犯罪対策

別SNSやLINEへの移動を急かされたら注意する

知らない相手から「TikTokでは送りにくいからLINEに来て」「Instagramに写真を送って」「このURLから話そう」などと別サービスへ移動するよう求められることもあります。

もちろんSNS間を移動すること自体が危険というわけではありません。しかし、出会ってすぐに個人的な連絡先を求めたり、TikTokの報告・ブロック機能が使えない場所へ誘導したりする相手には慎重になったほうがよいでしょう。

また、相手から送られてきた外部リンクでTikTokやInstagramなどのパスワード入力を求められた場合は、フィッシングの可能性があります。警察庁はメールやSNSなどに書かれたリンクから個人情報やアカウント情報を入力しないよう注意を呼びかけています。[参照] 警察庁「フィッシング対策」

こんな要求に変わったらすぐに距離を取る

最初は普通の顔写真でも、やり取りの途中から要求内容がエスカレートすることがあります。次のような言動がある場合は、会話を続けずブロックや相談を検討したほうが安全です。

  • 断ったのに何度も写真を要求する
  • 服装やポーズを細かく指定してくる
  • 制服・部屋・全身が写った写真を求める
  • 肌の露出が多い写真や性的な画像を要求する
  • 本名、学校、住所、電話番号を聞いてくる
  • 家族や友人には秘密にするよう求める
  • 写真を送らなければ晒す、嫌がらせすると脅す
  • お金やギフトを条件に写真を求める

特に「送った写真を公開する」と脅されても、追加の写真やお金を渡すことで安全になる保証はありません。要求に応じ続けず、証拠を保存して信頼できる大人や警察などへ相談することが重要です。

緊急ではない警察への相談には警察相談専用電話「#9110」があります。ネット上に自分の写真や個人情報を無断掲載された場合には、警察庁が案内するサイバー事案相談窓口なども利用できます。[参照] 警察庁「サイバー事案に関する相談窓口」

TikTokのプライバシー設定も確認しておく

知らない人からのDMが不安な場合は、TikTokの「設定とプライバシー」からDMやアカウント公開範囲を見直す方法もあります。

非公開アカウントにすると、承認したユーザーだけが投稿などを閲覧できる範囲が広がります。またTikTokでは、DMのメッセージリクエストを誰から受信するかも設定できます。[参照] TikTok「ダイレクトメッセージの管理」

ただし非公開アカウントでも、ユーザー名やプロフィール写真など一部の情報は外部から見える場合があります。アカウントを非公開にするだけでなく、プロフィールに学校、住んでいる地域、生年月日などを載せすぎていないかも確認するとよいでしょう。

まとめ|知らない相手に顔写真を求められて不安なら送らないのが安全

TikTokのDMで、年齢や身元の分からない相手から顔写真を求められた場合、少しでも怖い、不自然、送りたくないと感じるなら送らない判断が最も安全です。顔文字を真似しただけの写真や普通の自撮りであっても、一度送信すれば相手が保存・転載・加工する可能性を完全には防げません。

写真を求められただけで相手が必ず悪意を持っているとは断定できません。しかし、本人確認のできない相手を信用する材料も十分ではありません。特に顔写真、学校、住所、電話番号など本人を特定しやすい情報は慎重に扱う必要があります。

断っても要求が続く場合は、返信をやめてブロックします。不適切な内容であればTikTokにはDMやアカウントを報告する機能もあります。すでに写真を送った場合も、追加の画像や個人情報は送らず、相手のプロフィールと会話を記録しておくとよいでしょう。

また、未成年で相手の年齢が分からない、性的な画像を要求された、写真を使って脅された、個人情報を特定されたといった状況では、一人だけで解決しようとせず保護者や信頼できる大人、必要に応じて警察へ相談することが大切です。

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