WRC-X1500GS2-Bの離れ家モードとEasyMeshは併用できる?母屋と離れ家で3台使う場合の正しい構成

インターネット接続

エレコムのWRC-X1500GS2-Bを複数台使い、母屋と離れ家の両方へWi-Fiを届けたい場合は、「EasyMesh」と「離れ家モード」の関係を最初に理解しておく必要があります。WRC-X1500GS2-BはEasyMeshに対応していますが、離れ家モードを有効にしている間はEasyMeshを利用できません。

そのため、3台すべてを現在のEasyMesh構成のままにして、そのうち1台だけを離れ家モードへ変更する、という使い方はできません。離れ家との間に屋外空間を挟んで無線中継する場合は、EasyMeshを使わない構成へ切り替える必要があります。[参照:エレコム公式 WRC-X1500GS2-B製品情報]

WRC-X1500GS2-Bは離れ家モード有効時にEasyMeshを利用できない

WRC-X1500GS2-Bの製品仕様では、EasyMeshについて「ファームウェアVer.2.0.3以上」で対応している一方、「離れ家モード有効時はご利用いただけません」と明記されています。[参照:エレコム公式 WRC-X1500GS2-B仕様]

つまり、現在3台をEasyMeshで親機1台・子機2台として使っている場合、そのうちどれか1台でも「離れ家」に切り替えて、同じEasyMeshネットワークの一員として使い続けることはできません。

「3台のうち、どの1台を離れ家モードにするか」という問題ではなく、離れ家モードを使うならEasyMesh構成そのものを見直す必要があるというのが重要なポイントです。

離れ家モードは母屋と離れ家の間に屋外を挟むときのための機能

エレコムがいう「離れ家モード」は、母屋とつながっていない別の建物との間など、屋外空間をまたいでWi-Fiを利用するためのモードです。

5GHz帯にはW52・W53・W56という周波数帯がありますが、このうちW52とW53は屋外で利用できません。WRC-X1500GS2-Bの離れ家モードではW52・W53を無効にし、屋外利用が認められているW56を使うようにします。[参照:エレコム公式「離れ家モード」]

エレコムは、異なる建物間を通常モードの5GHzで中継すると法律違反になる場合があるため、屋外空間を挟む場合は必ず離れ家モードを利用するよう案内しています。

WRC-X1500GS2-Bは「離れ家モード2」対応なので親機側も離れ家設定にできる

WRC-X1500GS2-Bは従来の離れ家モードではなく、「離れ家モード2」に対応しています。離れ家モード2では、中継器だけでなくルーターモードやアクセスポイントモードでも離れ家設定を利用できます。

エレコム公式マニュアルでは、離れ家モード2対応ルーターを親機として利用する場合、親機をルーターモードまたはアクセスポイントモードの状態にし、離れ家モード切換スイッチを「離れ家」にすると、5GHzがW56のみになると説明しています。[参照:エレコム公式ユーザーズマニュアル]

そのため、母屋と離れ家の間を5GHz無線で接続するなら、通信経路の両端で屋外利用可能なW56を使うように構成する必要があります。

親機を離れ家に置く構成では何を離れ家モードにする?

例えばインターネット回線または有線LANを離れ家まで引ける前提で、WRC-X1500GS2-Bの親機を離れ家へ置き、母屋側に中継器を置いて無線でつなぐ構成を考えます。

この場合、離れ家側の親機はAPモードのまま「離れ家」に設定し、5GHzをW56に限定します。そして母屋側でその親機の電波を無線中継するWRC-X1500GS2-Bについても、中継器モード+離れ家モードとして設定するのが基本です。

つまり、母屋と離れ家の間を無線でまたぐ通信に関係する機器は、通常モードではなく離れ家モードで運用すると考えると分かりやすいでしょう。

3台構成の具体例

3台のWRC-X1500GS2-Bを使い、離れ家側を強くしたい場合は、例えば次のような構成が考えられます。

設置場所 役割 動作モード 離れ家設定
離れ家 親機 APモード 離れ家
母屋・離れ家側に近い場所 中継器 中継器モード 離れ家
母屋の奥側 追加中継器 中継器モード 構成次第

ただし3台目をさらに無線中継でつなぐ場合、接続方法によって通信速度や安定性が低下する可能性があります。またEasyMeshは利用できないため、親機・中継器それぞれを従来の中継器設定で構成する必要があります。

特にIoT機器や監視カメラを多数接続する場合は、単純に電波が届くだけでなく、親機と中継器間の通信品質を安定させることが重要です。

母屋側の2台を通常モードのEasyMeshとして残すことはできない

「離れ家側の親機だけ離れ家モードにし、母屋側2台だけEasyMeshの子機として残す」という構成は、WRC-X1500GS2-Bでは基本的に成立しません。

EasyMeshでは親機であるControllerと子機であるAgentが一つのMeshネットワークを構成します。しかし親機が離れ家モードになった時点でEasyMesh機能そのものを利用できなくなるため、母屋側の2台もEasyMesh子機として接続できなくなります。

このため、「EasyMeshを維持すること」と「屋外を挟んだ5GHz中継を離れ家モードで行うこと」のどちらを優先するかを決める必要があります。

母屋と離れ家をLANケーブルで結べるなら構成は大きく変わる

もし母屋と離れ家の間をLANケーブルや光ファイバーなどの有線で接続できるのであれば、無線で建物間を中継する必要がなくなります。

この場合、建物間のバックホールを有線化し、それぞれの建物内だけでWi-Fiを飛ばす構成にできます。屋外空間を5GHz電波で横断させる必要がなくなるため、離れ家モードの制約を受けにくくなります。

監視カメラなど常時通信するIoT機器が多いのであれば、可能なら建物間を有線化したほうが無線中継より安定しやすくなります。

特に防犯カメラでは親機を離れ家へ置く判断は合理的

防犯カメラを離れ家周辺へ複数設置する場合、Wi-Fi親機を離れ家へ移すこと自体は合理的です。カメラはスマートフォンと違って設置場所を動かせず、通信が途切れると録画や通知に影響する可能性があるためです。

特に屋外カメラが2.4GHzと5GHzのどちらに対応しているか確認しておきましょう。一般的なIoT機器は2.4GHzのみ対応している製品も多く、その場合は親機との距離や壁の影響を考える必要があります。

2.4GHzは5GHzより遠くへ届きやすいため、速度より接続安定性を重視するIoT機器との相性は比較的良好です。

離れ家モードでも2.4GHzは利用できる

離れ家モードは5GHzを完全に停止する機能ではありません。屋外で使用できないW52・W53を無効にし、W56のみ利用可能にする仕組みです。

また2.4GHz帯は引き続き利用できます。エレコム公式も、離れ家モードでは5GHzのW56帯と2.4GHzの両方を利用できる設定にするよう案内しています。[参照:エレコム公式 離れ家モード設定]

したがって、2.4GHz対応のIoTカメラやセンサー類も引き続き接続できます。

W56はDFSの影響で一時的に通信が止まることがある

W56帯は屋外でも利用できますが、気象レーダーなどと共用している周波数です。そのためDFSという仕組みによってレーダー波を検知すると、そのチャンネルの使用を停止して別チャンネルへ切り替える場合があります。

このとき5GHz通信が一時的に切れることがあります。防犯カメラなど常時接続を重視する機器では、この特性を理解しておく必要があります。

IoT機器が2.4GHzへ接続できる場合は、重要な機器を2.4GHzで運用することも安定性を高める方法の一つです。

中継器を何段もつなぐと通信性能が低下しやすい

母屋側へ2台の中継器を残す場合、「親機→中継器1→中継器2」という多段中継になる可能性があります。無線中継は同じ電波を受信して再送信するため、段数が増えるほど通信速度や安定性が低下しやすくなります。

特に複数のカメラが映像を常時アップロードすると、親機と中継器間の帯域を継続的に使用します。その状態でスマートフォンやタブレットを使うと、体感速度が落ちる場合があります。

可能なら母屋側2台をそれぞれ親機に近い位置から有線接続する、あるいは中継段数を1段に抑えるほうが安定します。

親機を離れ家へ移す前に電波強度を確認する

離れ家モードを設定しても、物理的に電波が弱ければ通信は安定しません。母屋と離れ家の距離、外壁の材質、窓の位置、鉄筋や金属製外壁などが大きく影響します。

例えば離れ家側の親機を母屋に近い窓際へ置き、母屋側の中継器も離れ家に近い窓際へ配置すると、壁を何枚も通す場合より通信しやすくなります。

逆に親機を離れ家の奥、中継器を母屋の奥へ置くと、距離が短くても建材による減衰が大きくなる可能性があります。

EasyMeshをどうしても残したい場合の考え方

EasyMeshの自動接続やローミング機能を維持したい場合は、3台を母屋内など屋外を挟まない範囲でEasyMesh運用し、離れ家には別のアクセスポイントを有線で設置する方法が考えられます。

また母屋から離れ家へLANケーブルまたは光ファイバーを敷設し、離れ家側に別のWi-Fiアクセスポイントを設置すれば、建物間の無線中継自体をなくせます。

工事費はかかりますが、複数の監視カメラを長期間安定して使う目的なら、有線化は非常に有効です。

ファームウェアは最新版へ更新しておく

WRC-X1500GS2-BでEasyMeshを利用するにはファームウェアVer.2.0.3以上が必要です。エレコムの更新履歴では、その後も離れ家モードや無線機能の安定性改善が行われています。[参照:エレコム公式 WRC-X1500GS2-Bファームウェア]

構成変更前に3台とも最新ファームウェアへそろえておくと、接続トラブルを減らしやすくなります。

特に設定を大きく変更する場合は、現在のSSIDやパスワード、管理画面設定を控えてから作業すると安心です。

構成変更時のポイントを整理

3台のWRC-X1500GS2-Bを母屋と離れ家へ分ける場合は、次のポイントを押さえておくと分かりやすくなります。

項目 ポイント
EasyMesh 離れ家モード有効時は利用不可
離れ家側親機 APまたはルーターモード+離れ家設定が可能
建物間を無線中継する子機 中継器モード+離れ家モードで運用
5GHz W56のみ利用
2.4GHz 利用可能
母屋の追加中継器 多段中継による速度低下に注意
最も安定する方法 母屋と離れ家を有線接続

特に「離れ家モードにする機器だけを決めれば現在のEasyMesh構成をそのまま使える」という理解ではない点に注意が必要です。

まとめ|離れ家モードを使うならEasyMeshを外し、建物間をまたぐ機器を離れ家設定にする

WRC-X1500GS2-Bを3台EasyMeshで利用している状態から、親機を離れ家へ移して母屋側の子機へ無線で接続する場合、EasyMeshと離れ家モードを同時に利用することはできません。エレコム公式仕様でも、離れ家モード有効時はEasyMeshを利用できないと明記されています。

母屋と離れ家の間に屋外空間を挟んで5GHz無線通信を行うのであれば、離れ家側の親機をAPモードまたはルーターモード+離れ家設定にし、その親機へ無線接続する母屋側の中継器も中継器モード+離れ家モードとして運用するのが基本です。WRC-X1500GS2-Bは離れ家モード2対応なので、親機側でもW56だけを利用する設定にできます。

したがって「3台のうちどれを離れ家モードにするか」ではなく、「建物間の無線リンクを離れ家モードで構成し、EasyMeshは使わない」という設計へ切り替える必要があります。監視カメラなどIoT機器の安定性を最優先するなら、可能であれば母屋と離れ家の間をLANまたは光ファイバーで有線化し、それぞれの建物内にアクセスポイントを設置する方法が最も安定しやすい構成です。

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