楽天モバイルを使っていて、「最近になって急に電波が悪くなった」「以前はつながっていた場所で圏外や低速になる」と感じることがあります。その際によく聞かれるのが、「auが楽天モバイルに電波を貸すのをやめたのではないか」という話です。
2026年8月現在の公式情報を確認すると、auを運営するKDDIが楽天モバイルへのローミング提供を今月から一斉に停止した、という状況ではありません。KDDIは楽天モバイルへのauネットワークのローミング提供期間を2019年10月1日から2026年9月30日までと案内しており、さらに延長する場合については両社協議のうえ決定するとしています。
一方で、auローミングは全国どこでも常に利用できる仕組みではなく、楽天モバイルの自社回線整備に応じて提供エリアが変更されてきました。また、2026年8月には台風や大雨の影響によって、一部の楽天回線・パートナー回線で通信しづらくなる事象も公式に案内されています。そのため、「最近つながりにくい」という現象には複数の原因が考えられます。
- 2026年8月現在、auが楽天モバイルへの電波提供を全面停止したわけではない
- ただしauローミングが全国すべての場所で使えるわけではない
- 楽天モバイルは以前からau回線から自社回線への切り替えを進めている
- auローミングから楽天回線へ変わると「電波が悪くなった」と感じる場合がある
- 2026年8月には災害による通信障害も発生している
- 「今月から楽天モバイル全体の電波が悪化した」とは一概にいえない
- 楽天回線とauパートナー回線はどのような関係なのか
- なぜauローミングを少しずつ減らすのか
- 2026年9月30日以降はau回線が全部なくなるのか
- 楽天モバイルの電波が悪くなったとき最初に確認すること
- 機内モードのON・OFFで改善することがある理由
- 屋外では使えるのに自宅の中だけ悪い場合
- アンテナが立っているのに遅いなら混雑も考える
- 特定のスマホだけつながりにくい場合は端末側も確認する
- 「5Gから4Gになった」だけでは必ずしも障害ではない
- 「電波が悪い」を原因別に整理すると判断しやすい
- 本当にエリアが悪化したと思われる場合は楽天モバイルへ情報提供する
- まとめ:2026年8月からauが楽天モバイルへの電波提供を全面停止したわけではない
2026年8月現在、auが楽天モバイルへの電波提供を全面停止したわけではない
楽天モバイルは自社基地局だけでなく、一部地域ではKDDIのauネットワークをパートナー回線として利用しています。この仕組みを国内ローミングと呼びます。
KDDIの公式情報では、楽天モバイルへのローミング提供期間は2019年10月1日から2026年9月30日までとされています。また、さらなる延長については両社で協議して決定すると記載されています。
したがって、2026年8月に「auが楽天モバイルへの電波提供そのものを突然やめた」という説明は、現在公表されている公式情報とは一致しません。[参照] KDDI「楽天モバイル株式会社サービスへのローミング提供について」
ただしauローミングが全国すべての場所で使えるわけではない
ここが誤解されやすいポイントです。KDDIが楽天モバイルへのローミングを継続しているからといって、楽天モバイル利用者が全国どこでもau回線へ接続できるわけではありません。
KDDIの公式案内では、全国エリアのうち東京23区、名古屋市、大阪市など一部地域や局所的にトラフィックが混雑するエリアを除くほか、地下鉄、地下街、トンネル、屋内施設、観光名所などの一部がローミング対象とされています。
楽天モバイル側も、パートナー回線エリアではau回線によるローミング接続を利用できる一方、ローミングサービスの提供エリアは変更される場合があると案内しています。[参照] 楽天モバイル「通信・エリア」
つまり、「auとのローミング契約が存在すること」と「自分がいる場所でau回線を利用できること」は別の話です。
楽天モバイルは以前からau回線から自社回線への切り替えを進めている
楽天モバイルは携帯電話サービスを開始した当初、自社基地局が十分に整備されていない場所をauのネットワークで補っていました。その後、自社基地局の増加に伴い、一部地域をパートナー回線から楽天回線へ切り替えてきました。
楽天モバイルは過去の公式発表でも、全国47都道府県の一部地域について、auのパートナー回線によるローミングから楽天の自社回線へ順次切り替える方針を公表しています。[参照] 楽天モバイル「パートナー回線エリアから楽天回線エリアへの切り替えについて」
このため、以前は同じ場所でau回線につながっていたとしても、現在は楽天回線を利用するエリアになっている可能性があります。
auローミングから楽天回線へ変わると「電波が悪くなった」と感じる場合がある
自社回線への切り替えは、楽天モバイルが独立した携帯電話ネットワークを整備していくうえで必要な過程です。ただし、利用者のいる場所によっては体感が変化する場合があります。
たとえば以前は建物内でauのパートナー回線を受信できていた場所が、自社回線中心のエリアへ切り替わったとします。その場所で楽天基地局との位置関係や建物の構造によって電波が弱ければ、「以前よりアンテナ本数が減った」「室内だけつながりにくくなった」と感じる可能性があります。
逆に楽天基地局が近くに新設されれば、以前より高速で安定する場合もあります。したがってローミング縮小は必ず品質低下を意味するわけではなく、実際の基地局配置と利用場所によって結果が変わります。
2026年8月には災害による通信障害も発生している
「今月になってつながりにくい」という場合は、ローミング方針だけでなく、直近の障害情報も確認する必要があります。
楽天モバイルは2026年8月7日、台風13号の影響により、パートナー回線エリア・au回線を利用する一部ユーザーで通信サービスが利用できない、または利用しづらい状況が発生したと公表しています。この障害はその後復旧しています。[参照] 楽天モバイル「台風13号の影響によるパートナー回線・au回線の障害情報」
さらに8月25日以降には台風18号、8月28日前後には大雨の影響によって、楽天モバイルのパートナー回線・au回線を含む一部エリアで利用しづらい状況が案内されています。
そのため2026年8月に限って「急に電波が悪くなった」と感じている場合、地域によっては災害や設備障害が影響していた可能性もあります。最新状況は楽天モバイルの公式障害ページで確認できます。[参照] 楽天モバイル「障害情報のお知らせ」
「今月から楽天モバイル全体の電波が悪化した」とは一概にいえない
通信品質は全国一律ではありません。ある地域で電波状況が変化しても、全国の楽天モバイル利用者に同じ変化が起きているとは限りません。
楽天モバイル自身も、実際の通信速度は場所、通信環境、ネットワークの混雑状況、対応端末によって変化すると案内しています。また、サービスエリアマップ上ではエリア内でも、建物の中、地下、トンネルなどでは利用状況が異なる場合があります。
そのため「8月から楽天モバイル全体が弱くなった」というより、利用地域のローミング状況、基地局、障害、混雑、建物、端末などを切り分けて確認するのが正確です。
楽天回線とauパートナー回線はどのような関係なのか
楽天モバイルの国内エリアを大まかに整理すると、楽天自身の基地局を利用する「楽天回線エリア」と、au基地局を利用する「パートナー回線エリア」があります。
| 種類 | 使用する基地局 | 特徴 |
|---|---|---|
| 楽天回線エリア | 楽天モバイル | 楽天が自社で構築しているネットワーク |
| パートナー回線エリア | au・KDDI | KDDIとのローミング契約に基づいて利用 |
楽天モバイルの公式FAQでも、データ高速無制限エリアには楽天基地局を利用する楽天回線エリアと、パートナーであるau基地局を利用するパートナー回線エリアが存在すると説明されています。[参照] 楽天モバイル「データ高速無制限エリアとは何ですか?」
したがって楽天モバイルは「au回線だけを借りて提供している格安SIM」ではありません。自前の携帯電話ネットワークを持つMNOであり、au回線は自社ネットワークを補完する役割です。
なぜauローミングを少しずつ減らすのか
楽天モバイルにとってKDDIとのローミングは、自社基地局が少ない時期に全国的なサービスを提供するための重要な仕組みでした。しかし自社基地局が増えてくれば、同じ地域で永続的に他社ネットワークを借り続ける必要性は下がります。
そのため、自社ネットワークで十分にカバーできると判断した地域を楽天回線へ移行し、必要な地域では引き続きローミングを利用するという運用が行われてきました。
この仕組みから、「auが突然楽天を切った」というより、楽天の自社ネットワーク拡大に合わせてローミングする場所が調整されてきたと理解するほうが実態に近いといえます。
2026年9月30日以降はau回線が全部なくなるのか
KDDIが現在公式ページで案内しているローミング提供期間は2026年9月30日までです。そのため、この日付だけを見ると「10月からau回線が全部使えなくなるのでは」と心配になるかもしれません。
しかしKDDIは同じページで、ローミング提供期間のさらなる延長については両社協議のうえ決定すると明記しています。
したがって、2026年8月の時点で「10月1日に全国すべてのauローミングが必ず一斉終了する」と断定することも適切ではありません。今後の正式な発表を確認する必要があります。
通信サービスに関する将来の提供条件は変更される可能性があるため、古いニュースやSNSの投稿だけではなく、楽天モバイルとKDDI双方の最新公式発表を確認することが重要です。
楽天モバイルの電波が悪くなったとき最初に確認すること
以前は問題なく使えていた場所で急につながりにくくなった場合、まず楽天モバイル公式の障害情報を確認します。広範囲の障害や災害影響が掲載されている場合には、端末故障ではなくネットワーク側に原因がある可能性があります。
次に楽天モバイルのサービスエリアマップを確認します。同じ住所でも楽天回線、パートナー回線、5Gの提供状況は異なり、サービスエリアそのものが更新される場合もあります。
障害情報がなく、エリア内にもかかわらず突然通信できなくなった場合には、端末側で機内モードを一度ONにしてからOFFにする方法や、スマートフォンを再起動する方法も試せます。楽天モバイルも障害復旧後につながりにくさが残る場合の操作として、機内モードのON・OFFや端末再起動を案内しています。
機内モードのON・OFFで改善することがある理由
スマートフォンは周辺基地局との接続状態を管理しており、エリアを移動したりネットワーク障害が発生したりした後に、接続状態がうまく更新されないことがあります。
そこで機内モードをONにすると携帯電話ネットワークとの接続がいったん切断され、OFFへ戻すと利用可能なネットワークを再探索します。
同じ理由で端末の再起動によって改善することもあります。ただし、この方法は基地局そのものの電波が弱い場合や通信障害が継続している場合には根本的な解決にはなりません。
屋外では使えるのに自宅の中だけ悪い場合
屋外ではアンテナが十分立つのに、自宅や勤務先の建物へ入ると急激に弱くなるのであれば、建物による電波の減衰が関係している可能性があります。
携帯電話の電波は周波数によって回り込みや建物への入りやすさが異なります。また鉄筋コンクリート、Low-Eガラス、地下階、大型商業施設などでは電波が弱くなりやすくなります。
楽天モバイルも公式エリア案内で、サービスエリア内でも地下、屋内、大きな商業ビルの屋内などでは電波状況によって通信速度が変化する場合があると説明しています。
このケースでは、屋外・窓際・建物中央など複数地点でアンテナ表示や通信状況を比較すると、端末の問題なのか建物内の電波の問題なのか切り分けやすくなります。
アンテナが立っているのに遅いなら混雑も考える
電波のアンテナ表示が十分でも、通信速度が遅いことがあります。アンテナ表示は主に電波強度を示すものであり、基地局が空いていることまで保証するものではないからです。
駅、イベント会場、繁華街、昼休み、夕方など利用者が集中する場所・時間帯では、一つの基地局へ多くの端末が接続することで通信速度が低下する場合があります。
たとえば午前中は快適なのに12時台だけ遅い、イベント開催日にだけ極端に遅いという場合には、電波そのものではなくネットワーク混雑が疑われます。
特定のスマホだけつながりにくい場合は端末側も確認する
同じ場所にいる楽天モバイル利用者は問題なく使えるのに、自分のスマートフォンだけ通信できない場合は端末側の原因も考えられます。
スマートフォンによって対応するLTE・5G周波数帯が異なります。特に楽天モバイルで動作確認されていない端末や海外向けモデルなどでは、利用できる周波数帯が不足して通信品質へ影響する場合があります。
OSアップデート、キャリア設定、SIM・eSIMの状態、5G設定なども確認対象です。端末を変更した直後から悪化した場合には、楽天モバイル公式サイトの対応製品情報を確認するとよいでしょう。
「5Gから4Gになった」だけでは必ずしも障害ではない
スマートフォン画面に以前は5Gと表示されていたのに、最近4Gになることが増えた場合、「電波が悪化した」と感じることがあります。
しかし5Gと4Gは電波状況に応じて切り替わるため、表示が変わっただけで障害とは限りません。楽天モバイルも、5Gサービスエリアとして表示される場所であっても4G通信になる場合があると案内しています。
またパートナー回線エリアでは楽天モバイルの5Gサービスは提供されていません。したがって回線種別や現在地によって表示が変化します。
「電波が悪い」を原因別に整理すると判断しやすい
| 症状 | 考えられる主な原因 | 最初に確認すること |
|---|---|---|
| 突然圏外になった | 障害、基地局、端末接続状態 | 障害情報、機内モード、再起動 |
| 以前より特定地点だけ弱い | エリア・ローミング状況の変化、基地局環境 | 最新サービスエリアマップ |
| 室内だけ弱い | 建物による電波減衰 | 屋外・窓際と比較 |
| アンテナは立つが遅い | 基地局やネットワークの混雑 | 時間帯を変えて比較 |
| 自分の端末だけ弱い | 端末、SIM、対応周波数、設定 | 対応製品情報、再起動、設定 |
| 地域全体で急に悪化 | 障害・災害・設備トラブル | 楽天モバイル公式障害情報 |
このように症状を整理すると、「auが電波を貸さなくなったから」という一つの理由だけに結び付けず、実際の原因を調べやすくなります。
本当にエリアが悪化したと思われる場合は楽天モバイルへ情報提供する
障害情報がなく、対応端末を使用しているにもかかわらず、特定地点で継続的に圏外や通信困難になる場合には、楽天モバイルのサポートへ相談する方法があります。
問い合わせる際には、「電波が悪い」とだけ伝えるより、住所や場所、屋内・屋外の別、発生時間、4G・5G表示、以前は使えていたか、再起動後も変わらないかなどを整理すると状況を伝えやすくなります。
特に「先月までは同じ場所で安定していたが、今月から毎日圏外になる」といった再現性がある場合には、ネットワーク側の変化を調査する手掛かりになります。[参照] 楽天モバイル「お客様サポート」
まとめ:2026年8月からauが楽天モバイルへの電波提供を全面停止したわけではない
2026年8月現在、KDDIが楽天モバイルへのauローミングを今月から全面的に停止したという公式情報はありません。KDDIの公式案内では、現在のローミング提供期間は2026年9月30日までとされ、さらなる延長については両社協議のうえ決定するとされています。
ただし、auローミングは全国すべての地域で提供されているわけではありません。楽天モバイルは以前から自社基地局の整備に合わせて、パートナー回線から楽天回線への切り替えを進めています。このため利用場所によっては、以前と接続するネットワークや電波状況が変化する可能性があります。
さらに2026年8月には台風や大雨による通信障害も複数案内されています。そのため「今月から急につながりにくくなった」という場合には、ローミング終了と決めつけず、まず公式障害情報と最新エリアマップを確認することが重要です。
障害が見つからなければ、機内モードのON・OFF、スマートフォンの再起動、屋外と屋内での比較、時間帯を変えた通信確認、端末の楽天回線対応状況などを順番にチェックします。
要するに、「auが楽天モバイルに電波を貸さなくなったから全国的に悪化した」という単純な状況ではなく、auローミングの提供地域、自社回線への移行、基地局の位置、建物、混雑、災害・障害、端末など複数の要因によって通信品質は変化すると考えるのが正確です。


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