楽天モバイルを利用していると、「楽天はauから電波を借りている」「auのローミングが終了すると楽天モバイルがつながらなくなる」といった話を目にすることがあります。特に名古屋のような都市部では、自分のスマートフォンが普段どちらの電波を使っているのか分からず、不安になることもあるでしょう。
楽天モバイルは、基本的には楽天モバイル自身が設置した基地局の電波でサービスを提供する携帯電話会社です。その一方、自社回線だけではカバーしにくい一部の地域や地下・屋内施設などでは、KDDIとの契約によりauのネットワークを「パートナー回線」として利用しています。
したがって、「楽天モバイル利用者は全員がauの電波を借りている」「名古屋ならau回線とは完全に無関係」というどちらの理解も正確ではありません。利用する場所によって楽天回線につながる場合とauのパートナー回線につながる場合があり、現在のローミング提供エリアを確認して考える必要があります。
- 楽天モバイルはau回線を借りるだけの格安SIMではない
- スマホ利用者が楽天から電波を「借りている」という意味ではない
- 名古屋市では基本的に楽天自社回線が中心
- ただし「名古屋市だからau回線は一切使わない」わけではない
- 名古屋での具体例を考えると分かりやすい
- auローミングがなくなれば楽天モバイル自体が使えなくなるわけではない
- 2026年9月30日が現在公表されているローミング提供期限
- 「auが楽天に電波を貸さなくなる」という表現には注意
- 自分がau回線を必要としているかは住所だけでは断定できない
- 楽天モバイルが自社回線へ移行してきた理由
- auの800MHz帯が楽天モバイルを補完してきた
- 楽天モバイル自身もプラチナバンドを運用している
- 自宅で問題なく使えているなら必要以上に心配する必要はない
- 逆に注意したいのは地下・屋内・郊外をよく利用する人
- 楽天回線かau回線かだけで電波品質は決まらない
- 今後電波が悪くなった場合に確認する順番
- 名古屋の楽天モバイル利用者とauローミングの関係を整理
- まとめ:名古屋では楽天自社回線が中心だがau回線が完全に無関係とはいえない
楽天モバイルはau回線を借りるだけの格安SIMではない
まず押さえておきたいのは、楽天モバイルはau回線だけを借りてサービスを提供しているMVNOではないという点です。楽天モバイルは自社で周波数を割り当てられ、自社基地局を設置して携帯電話ネットワークを運営しているMNOです。
そのため、楽天モバイルの契約者が楽天の基地局へ接続しているときは、楽天モバイル自身のネットワークを使っています。
一方で、楽天の基地局だけでは十分にカバーできない場所については、KDDIからauの4G LTEネットワークを借りる国内ローミングも利用しています。これが「楽天モバイルがauから電波を借りている」と言われる理由です。[参照] KDDI「楽天モバイル株式会社サービスへのローミング提供について」
スマホ利用者が楽天から電波を「借りている」という意味ではない
携帯電話の利用者と楽天モバイル、KDDIの関係を整理すると分かりやすくなります。
楽天モバイル契約者は楽天モバイルと通信サービスの契約をしています。そのスマートフォンが楽天基地局のエリアにいれば楽天回線へ接続し、対象となるパートナー回線エリアでは楽天モバイルとKDDIのローミング契約に基づいてauの基地局へ接続できます。
| 利用している場所 | スマートフォンが利用する主な基地局 | 契約先 |
|---|---|---|
| 楽天回線エリア | 楽天モバイルの基地局 | 楽天モバイル |
| パートナー回線エリア | KDDI・auの基地局 | 楽天モバイル |
つまり利用者自身がauと契約しているわけではありません。auネットワークを借りている主体は、より正確には楽天モバイルです。
名古屋市では基本的に楽天自社回線が中心
KDDIが2026年8月時点で公開しているローミング情報では、全国エリアから東京23区、名古屋市、大阪市などを原則として除く形が基本になっています。
これは、これらの大都市では楽天モバイル自身の基地局整備が進み、自社ネットワークによるサービス提供が中心になっているためです。
したがって名古屋市内の一般的な屋外エリアでは、楽天モバイル利用者が楽天自身の基地局へ接続している可能性が高いと考えられます。楽天モバイルには名古屋市のサービスエリアマップも用意されています。[参照] 楽天モバイル「名古屋市のサービスエリア」
ただし「名古屋市だからau回線は一切使わない」わけではない
ここが特に重要です。KDDIのローミング案内では、東京23区・名古屋市・大阪市が基本的な全国ローミング対象から除かれている一方、地下鉄、地下街、トンネル、屋内施設、観光名所などの一部や、都市部の繁華街の一部ではローミングを提供するとされています。
KDDIと楽天モバイルは2023年にローミング協定を見直し、それまで対象外だった東京23区・名古屋市・大阪市についても、一部の繁華街やインドアエリアなどを新たなローミング対象に加えました。[参照] KDDI「KDDIと楽天モバイル、新たなローミング協定の締結について」
そのため、名古屋市内に住んでいるからといって「自分のスマホは絶対にau基地局へ接続したことがない」とは断定できません。
名古屋での具体例を考えると分かりやすい
たとえば名古屋市内の住宅街の屋外で楽天基地局から十分な電波が届いている場合、そのスマートフォンは楽天回線を利用するのが基本です。この場合、auローミングへの依存度は低いと考えられます。
一方、地下鉄や地下街、建物内部などへ移動したとき、その場所がKDDIとのローミング提供対象になっていれば、auのパートナー回線が楽天モバイルの通信を補完している可能性があります。
つまり同じ名古屋市内であっても、「自宅では楽天回線」「外出先の一部屋内施設ではパートナー回線」というように、場所によって利用する設備が異なることがあります。
auローミングがなくなれば楽天モバイル自体が使えなくなるわけではない
仮に将来、現在のauローミングが縮小・終了したとしても、それは楽天モバイルそのものの携帯電話サービスが終了するという意味ではありません。
楽天モバイルの基本ネットワークは楽天自身の基地局で構成されているため、楽天回線の電波が十分に届いている場所では、自社回線を利用できます。
影響が考えられるのは、楽天の電波だけではカバーしにくく、現在auローミングが補完している場所です。そうした地点でローミングがなくなり、その時点で楽天側の代替設備が十分でなければ、以前よりつながりにくくなる可能性があります。
2026年9月30日が現在公表されているローミング提供期限
2026年8月時点のKDDI公式情報では、楽天モバイル向けの現在のローミング提供期間は2019年10月1日から2026年9月30日までとされています。
ただし、ここだけを見て「2026年10月1日になった瞬間に全国の楽天ユーザーがau回線を一切使えなくなる」と断定するのは適切ではありません。
KDDIは同じ公式ページで、「ローミング提供期間のさらなる延長については両社協議の上決定」と明記しています。したがって、9月30日以降については楽天モバイルとKDDIによる正式な発表を確認する必要があります。[参照] KDDI「楽天モバイル株式会社サービスへのローミング提供について」
「auが楽天に電波を貸さなくなる」という表現には注意
「auが楽天への電波貸し出しをやめる」という表現だけを見ると、KDDIが突然楽天モバイルとの関係を切り、楽天利用者が一斉につながらなくなるような印象を受けます。
実際には、楽天モバイルはサービス開始当初から自社基地局を増やし、それに合わせてauローミングへの依存を段階的に減らしてきました。一方、楽天だけではカバーしにくい地域や屋内ではローミングを活用するという形で協定も見直されています。
そのため、「auローミングの終了時期」と「楽天モバイルの電波がなくなる時期」はまったく同じ意味ではありません。楽天回線の整備状況とローミング提供状況を分けて考える必要があります。
自分がau回線を必要としているかは住所だけでは断定できない
「名古屋に住んでいるからauローミングは関係ない」と住所だけで判断するのもおすすめできません。携帯電話の電波状況は、同じ市内でもかなり細かく異なるからです。
基地局との距離、建物の材質、階数、地下か地上か、周囲の地形、利用するスマートフォンが対応している周波数などによって受信状況は変化します。
さらにKDDIが公開している楽天モバイル向けローミングエリア情報も、実際の電波状況と完全に一致することを保証するものではありません。KDDI自身も、サービスエリア内でも環境や回線状況などにより通信できない場合があると注意事項を掲載しています。[参照] KDDI「楽天モバイル向けローミングサービス提供エリア」
楽天モバイルが自社回線へ移行してきた理由
楽天モバイルがサービスを開始した当初は、自社基地局だけで全国を十分にカバーすることが難しかったため、KDDIのネットワークを利用することでサービスエリアを補っていました。
しかし楽天自身の4G基地局が増えれば、他社ネットワークを借りる必要性は低下します。そのため、自社回線でカバーできる地域では順次楽天回線中心へ移行し、カバーが難しい場所ではローミングを残すという考え方になります。
これは楽天モバイルがau回線から突然切り離されるというより、もともと暫定的・補完的な役割を担っていたローミングから自社ネットワークへ移行している過程と考えると理解しやすくなります。
auの800MHz帯が楽天モバイルを補完してきた
KDDIは楽天モバイル向けローミングの対象周波数について、基本的に800MHz帯と案内しています。
比較的低い周波数帯は一般に障害物の影響を受けにくく、建物内部などへ届きやすい特徴があります。そのため、楽天モバイルの自社ネットワークが整備途中だった時期には重要な補完手段になっていました。
このため利用場所によっては、楽天回線ではなくauパートナー回線の恩恵を実際に受けていたケースがあります。
楽天モバイル自身もプラチナバンドを運用している
楽天モバイルについては「低い周波数帯を持っていないため、ずっとauに頼らなければならない」という情報も過去にはありました。しかし現在は状況が変わっています。
楽天モバイルには700MHz帯、いわゆるプラチナバンドの周波数が割り当てられ、2024年から商用サービスが開始されています。
ただし周波数を取得しただけで全国の電波状況が瞬時に改善するわけではありません。基地局設備を実際に整備してエリアを拡大する必要があるため、地域や場所ごとの差は残ります。
自宅で問題なく使えているなら必要以上に心配する必要はない
名古屋市内の自宅や勤務先、普段利用する場所ですでに楽天モバイルが安定して使えているなら、「auローミングの期限」という日付だけを見て、すぐに他社へ変更しなければならないと考える必要はありません。
重要なのは、自分が実際に利用する場所で楽天のネットワークがどうなっているかです。今後ローミング条件が変更される場合も、楽天モバイルとKDDIから正式な情報が発表される可能性があります。
特に2026年9月30日以降については、SNSや口コミだけを根拠にせず、KDDIと楽天モバイル双方の最新公式情報を確認するのが安全です。
逆に注意したいのは地下・屋内・郊外をよく利用する人
名古屋市在住でも、生活圏が自宅周辺だけとは限りません。通勤で地下鉄を利用したり、地下街、大型商業施設、地下駐車場などを頻繁に利用したりする人もいます。
こうした場所は、現在のローミング協定でもauネットワークが補完に利用される可能性がある場所です。
また名古屋市から郊外へ頻繁に移動する場合、移動先ではローミング提供状況が異なる可能性があります。「名古屋在住だから関係ない」ではなく、日常の行動範囲全体で考えることが重要です。
楽天回線かau回線かだけで電波品質は決まらない
仮に自分が楽天の基地局だけを利用していたとしても、「楽天回線だから必ず弱い」「au回線だから必ず強い」という単純な関係ではありません。
楽天基地局が近ければ楽天回線でも非常に良好な通信ができます。一方、auの基地局であっても建物や地形、基地局の混雑などによって通信品質が低下する場合があります。
携帯電話の使い勝手を判断する際には、会社名だけでなく、実際の利用場所でアンテナが安定するか、通話が切れないか、必要な速度が出るかを見ることが大切です。
今後電波が悪くなった場合に確認する順番
これまで問題なく使えていた場所で急につながらなくなった場合も、「auローミングが終了した」とすぐ判断する必要はありません。
- 楽天モバイルの公式障害情報を確認する
- 最新の楽天モバイルサービスエリアを確認する
- KDDIの楽天モバイル向けローミング提供情報を確認する
- 機内モードを一度ON・OFFする
- スマートフォンを再起動する
- 屋外と屋内で通信状況を比較する
- 同じ場所で継続的に悪い場合は楽天モバイルへ問い合わせる
基地局障害や災害、端末側の接続状態、ネットワーク混雑などでも圏外や通信速度低下は起こるため、一つずつ切り分けることが重要です。
名古屋の楽天モバイル利用者とauローミングの関係を整理
| 疑問 | 考え方 |
|---|---|
| 楽天モバイルはauの電波だけを借りている? | いいえ。楽天自身の基地局が基本で、一部をauローミングが補完しています。 |
| 名古屋市では楽天回線が中心? | はい。都市部では自社回線が中心ですが、一部ではローミングがあります。 |
| 名古屋ならauは完全に無関係? | いいえ。地下・屋内施設・繁華街など一部でau回線が使われる場合があります。 |
| auローミングがなくなると楽天自体が圏外になる? | 楽天自社回線が届く場所ではそのまま利用できます。 |
| 2026年9月30日で全国一斉終了が確定? | 現在の契約上の提供期間は9月30日までですが、さらなる延長は両社協議で決定するとされています。 |
この違いを理解しておけば、「楽天モバイル=au回線」という誤解と、「自社回線があるからauは一切関係ない」という誤解の両方を避けられます。
まとめ:名古屋では楽天自社回線が中心だがau回線が完全に無関係とはいえない
楽天モバイルは、自社基地局を持つ携帯電話会社です。そのため楽天モバイル契約者のスマートフォンは、基本的には楽天の基地局へ接続して通信します。
一方、自社ネットワークを補完するためKDDIとの国内ローミングも利用しており、対象エリアではauの基地局を楽天モバイル契約者が利用できます。利用者がauと直接契約する必要はありません。
名古屋市は楽天自社回線によるサービスが中心となっている都市ですが、地下鉄、地下街、トンネル、屋内施設や繁華街の一部などではauローミングが関係する可能性があります。そのため「名古屋だからauはまったく関係ない」と断定するのは正確ではありません。
2026年8月時点でKDDIが公表している現在のローミング提供期間は2026年9月30日までですが、さらなる延長については楽天モバイルとKDDIが協議して決定するとされています。9月30日という日付だけから、翌日以降に全国のパートナー回線が必ず一斉停止すると判断するべきではありません。
最終的に重要なのは、自宅、勤務先、地下鉄、商業施設など自分が実際にスマートフォンを使う場所で楽天自社回線が十分につながるかです。今後のローミングについては両社の正式発表を確認しつつ、現在問題なく利用できている場合は、噂だけを理由に必要以上に不安になる必要はありません。


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