「野獣先輩台風 日本にいくいくいくいく…温帯低気圧」の初出はどこ?元ネタ・2018年の記録を調査

ニコニコ動画

ネット上で台風が日本へ接近するたびに、「野獣先輩台風 日本にいくいくいくいく ボンボンボボボボん ウワー!! 温帯低気圧」といった独特の文章が投稿されることがあります。X(旧Twitter)などで繰り返し使われているため、比較的新しい定型文に見えるかもしれません。

しかし、この文章は少なくとも2018年にはTwitter上で使われていたことを確認できます。一方、古いTwitter投稿は削除・非公開化・アカウント削除などで検索できなくなるため、現存する検索結果だけから「この投稿が絶対的な初出」と断定するのは難しいのが実情です。

ここでは、現在確認できる古い記録を手掛かりに、この定型文がいつ頃から存在するのか、どのような言葉遊びなのか、そしてネットミームの「初出」を調べる際に注意したいポイントを整理します。

確認できる古い記録の一つは2018年8月2日のTwitter投稿

この文章を完全一致に近い形で検索すると、Twitterのイラスト投稿を保存・検索する第三者サービス「Buhitter」に、2018年8月2日付の記録が残っています。

そこでは「#野獣先輩台風日本にいくいくいくいくボンボンボボボボんウワー温帯低気圧」というハッシュタグを付けた投稿が記録されており、投稿者として「ミ🍜田(みた)」氏(@mita_98_)が表示されています。[参照] Buhitterに残る2018年8月2日の検索記録

したがって、少なくとも2018年8月2日の時点では、このフレーズがほぼ現在と同じ形でTwitter上に存在していたことを示す記録があります。

では2018年8月2日の投稿が「初出」なのか?

ここは慎重に区別する必要があります。2018年8月2日の記録は現在のウェブ検索で確認できる古い使用例の一つですが、それだけで「この投稿者が文章を最初に考案した」と証明できるわけではありません。

Twitterでは投稿の削除、アカウント削除、非公開化などがあり、古い投稿が検索結果から消えることがあります。また、当時のネットミームはTwitterだけでなく、ニコニコ動画、ニコニコ大百科、5ちゃんねるなど複数の場所で使われていた可能性があります。

さらに、元の文章が最初から現在と完全に同じだったとは限りません。「野獣先輩台風」「日本にいくいく」「温帯低気圧」など一部分ずつが先に使われ、後から現在の長い定型文になった可能性も考えられます。

そのため、現時点で安全に言えるのは「少なくとも2018年8月2日にはTwitter上で使用例が確認できる」であり、「2018年8月2日が絶対的な初出」とまでは断定できない、ということになります。

「野獣先輩台風」はどんな構造のネットミーム?

文章を見ると、台風に関する普通の気象情報を、淫夢系ネットミームで使われる語句や擬音のような表現へ置き換えた言葉遊びになっています。

大まかな流れは「台風が日本へ向かう→勢力を伴って接近する→最終的に温帯低気圧になる」という台風情報の展開です。そこへ既存のネットミームを連想させる語句を強引につなげることで、一つの長い定型文になっています。

最後が「温帯低気圧」になるため、台風が温帯低気圧へ変わったというニュースが出るたびに投稿しやすく、長期間残る定型ネタになったと考えられます。

現在もXで繰り返し使われている

この文章は2018年だけの一発ネタではなく、その後も繰り返し投稿されています。特に日本付近の台風が温帯低気圧へ変わったタイミングでは、現在でもXで同じフレーズや微妙に改変した文章が投稿されることがあります。

例えば「日本にいくいくいくいく」の部分を改行したり、「ウワー!!」「ウワー!!!」「ウワー」と句読点を変えたり、「日本」を具体的な地域名へ変更したりする派生形があります。

つまり、一字一句が固定された引用文というより、基本となるリズムと単語を残しながら使われるコピペ・定型ミームとして定着したものと見るのが分かりやすいでしょう。

初出を探すときは完全一致検索だけでは不十分

このようなネットミームの起源を調べる場合、現在流通している文章をそのまま完全一致検索するだけでは初出を見落とすことがあります。初期版では表記が違っていた可能性があるからです。

例えば「ボンボンボボボボん」の「ん」がなかった、「ウワー」に感嘆符が付いていなかった、「野獣先輩台風」と「日本に」の間にスペースや改行があった、といった表記揺れが考えられます。

調査する場合は「野獣先輩台風」「野獣先輩 台風 温帯低気圧」「日本にいくいく 温帯低気圧」など文章を分割して検索し、見つかった投稿の日付を比較する必要があります。画像として投稿されていた場合は通常の文字検索に出ないこともあります。

第三者のTwitter保存サイトは「証拠」ではなく手掛かりとして見る

今回確認できる2018年8月2日の記録は興味深い資料ですが、BuhitterはX公式のアーカイブサービスではありません。そのため、第三者サービス上の日付だけを根拠に作者や初出を確定するのは避けたほうがよいでしょう。

理想的には、元ツイートそのもの、投稿当時のウェブアーカイブ、同時期の引用・リツイート、ニコニコ動画や掲示板の過去ログなど、複数の記録を照合します。

特にネットミームでは「最古の検索結果」と「ミームを最初に作った人物」が一致するとは限りません。誰かが掲示板で書いた文章を別の人がTwitterへ転載し、そのTwitter投稿だけが現在まで記録されているケースもあり得ます。

「元ネタ」と「この文章の初出」も別の問題

もう一つ重要なのが、文章を構成する個々のフレーズの元ネタと、この文章そのものが作られた時期は別だということです。

「野獣先輩」を中心とした淫夢系ネットミームそのものは、この台風コピペより以前からネット上で広く使われていました。その既存の語録・表現と「台風が日本へ来て温帯低気圧になる」という気象ニュースの定型的な流れを組み合わせたのが、この文章だと考えることができます。

したがって「野獣先輩というネタの初出」を調べても、この台風フレーズの初出には直接たどり着けません。調べる対象を「野獣先輩台風」という複合フレーズに絞る必要があります。

まとめ:少なくとも2018年8月2日には存在、ただし絶対的な初出は断定できない

「野獣先輩台風 日本にいくいくいくいく ボンボンボボボボん ウワー!! 温帯低気圧」という文章について、現在ウェブ上で確認できる古い記録の一つとして、2018年8月2日のTwitter投稿があります。

Buhitterの保存された検索ページには、@mita_98_による「#野獣先輩台風日本にいくいくいくいくボンボンボボボボんウワー温帯低気圧」という投稿が2018年8月2日付で記録されています。[参照] 2018年8月2日の記録

ただし、この2018年8月2日の投稿を「文章の発祥」「最初に考案した人物」と断定できるだけの資料は確認できません。それ以前の削除済みツイート、掲示板投稿、ニコニコ関連のコメントなどが存在した可能性が残るためです。

したがって現状では、「少なくとも2018年8月2日には現在とほぼ同じフレーズがTwitter上で使われていた。これより前の確実な一次資料が確認できない限り、絶対的な初出・作者は不明」と整理するのが最も慎重な結論です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました