スマートフォンのゲームや無料アプリを使っていると、グロテスクに感じる表現、性的・下品な演出、コンプレックスを強調する内容、わざと不快感を与えるような広告などが突然表示されることがあります。苦手な広告が繰り返し出ると、アプリを使うこと自体がつらくなることもあるでしょう。
こうした広告への対処は、「その広告だけを非表示にする」「広告配信サービスへフィードバック・通報する」「広告のパーソナライズを調整する」「アプリ内の広告削除プランを利用する」という方法に分けて考えると分かりやすくなります。
ただし、スマートフォンの設定を一つ変更すれば、すべてのアプリから嫌いな広告だけを完全に消せるわけではありません。広告を配信している会社やアプリによって利用できる機能が異なるため、この記事では安全かつ現実的な対処方法を順番に解説します。
- まず広告内の「×」だけでなく「︙」「i」「AdChoices」を確認する
- 不快なだけでなく問題のある広告なら「通報」を利用する
- 同じ広告・似た広告ばかり出るなら広告設定を調整する
- 「パーソナライズ広告をオフ」にすれば広告そのものが消えるわけではない
- アプリそのものに「広告削除」があるなら最も確実な場合もある
- 機内モードや通信遮断で広告を消す方法はおすすめできない
- 広告ブロックアプリやDNS変更で「全部消す」は注意が必要
- 広告が「ウイルス感染」「今すぐ修復」などと表示してきたら触らない
- 無料アプリでは「広告を完全になくせない」こともある
- 不快な広告が出たときのおすすめ対処順
- まとめ:不快なアプリ広告は個別ブロック・通報・広告設定から対処する
まず広告内の「×」だけでなく「︙」「i」「AdChoices」を確認する
不快な広告が表示されたら、広告の隅に「︙」「i」などの情報アイコンや「AdChoices」といった表示がないか確認します。広告配信サービスによっては、ここから「この広告の表示を停止」「広告をブロック」「この広告について」などを選択できます。
Googleは、GoogleサービスやGoogleと提携するサイト・アプリで表示される広告について、マイ アド センターや「この広告について」から広告をブロックできる場合があると案内しています。Googleによると、ブロックした広告については、Googleサービスやパートナーサイトで少なくとも6か月間表示されないよう可能な限り制限されます。[参照] Google マイ アド センター ヘルプ
例えば苦手なゲーム広告が何度も表示される場合、その広告に「AdChoices」があれば、そこから表示停止の選択肢がないか確認します。ただし、すべてのアプリ広告がGoogle経由とは限らないため、同じ操作ができない広告もあります。
不快なだけでなく問題のある広告なら「通報」を利用する
単に好みに合わないというレベルではなく、詐欺を疑う内容、極端にショッキングな表現、広告だと分かりにくい偽の警告画面、アプリの対象年齢に不適切と思われる内容などであれば、広告配信サービスの報告機能を利用する方法があります。
Google広告の場合は、広告の情報アイコンやAdChoicesなどから「広告を報告」へ進める場合があります。Googleは報告された広告をTrust & Safetyチームが審査し、ポリシーや法律への違反が確認された場合は措置を取ると説明しています。なお、広告を報告することと、その広告を自分の画面からブロックすることは別の操作です。[参照] Google「広告に関する問題を報告する」
またGoogle Playでは、アプリ内に表示する広告もそのアプリのコンテンツレーティングに適したものでなければならないというポリシーがあります。アプリ自体に問題があると考えられる場合は、Google Playからアプリについて問題を報告する手段も用意されています。[参照] Google Play ヘルプ
同じ広告・似た広告ばかり出るなら広告設定を調整する
特定ジャンルの広告が繰り返し表示される場合、広告配信側のパーソナライズ設定を確認する価値があります。Googleのマイ アド センターでは、広告トピックやブランドについて「表示を増やす・減らす」といった設定ができます。
またGoogleでは、アルコール、出会い系、ギャンブル、妊娠・子育て、減量など一部のセンシティブなトピックについて、広告表示を制限する設定があります。ただし、これは対象テーマの広告が絶対に一切表示されなくなる機能ではありません。[参照] Google「デリケートなトピックに関する広告を制限する」
例えばダイエット関連の表現が苦手なら、Googleアカウントのマイ アド センターで減量関連の広告を制限しておくことができます。一方、「気持ち悪い広告」という包括的なカテゴリーを指定して全広告ネットワークから排除する機能があるわけではありません。
「パーソナライズ広告をオフ」にすれば広告そのものが消えるわけではない
よく誤解されるのが、パーソナライズ広告をオフにすれば広告がなくなるという点です。これは基本的に広告をゼロにする設定ではなく、自分の興味・関心などを利用した広告の個人最適化を制限する設定です。
iPhoneでは「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「Appleの広告」から「パーソナライズされた広告」を変更できます。ただしAppleも、この設定をオフにしても広告の数自体は減らない場合があると明記しています。なお、この設定が直接対象とするのはAppleの広告プラットフォームであり、あらゆる第三者アプリ内広告を一括して消す設定ではありません。[参照] Appleサポート
そのため「嫌な広告が出るからパーソナライズを全部オフにすれば解決する」とは限りません。むしろ特定広告をブロックできる場合は個別にブロックし、利用している広告サービスの広告設定を調整する方が目的に合うことがあります。
アプリそのものに「広告削除」があるなら最も確実な場合もある
広告によって運営されている無料アプリでは、「広告削除」「Remove Ads」「広告なしプラン」などの有料オプションが提供されている場合があります。頻繁に利用するアプリで広告自体を見たくないのであれば、公式に広告なしプランが用意されているか確認するのも一つの方法です。
例えば無料ゲームでステージ終了のたびに動画広告が流れる場合、個々の広告を非表示にしても次は別の広告が表示されることがあります。このタイプでは、アプリ公式の広告削除機能があるなら、それを利用する方が根本的な解決になる場合があります。
ただし購入前に、「すべての広告がなくなる」のか、「強制広告だけなくなり報酬広告は残る」のかなど条件を確認してください。アプリによって広告削除の範囲は異なります。
機内モードや通信遮断で広告を消す方法はおすすめできない
インターネット上では「機内モードにすれば広告が読み込まれない」という方法が紹介されることがあります。しかし、オンライン接続が必要なアプリでは正常に利用できなくなり、データ同期やログイン、クラウド保存などにも影響する可能性があります。
また最近のアプリでは広告データの一部が事前に読み込まれていることもあり、通信を切れば必ず広告が消えるとは限りません。広告を見ることがゲーム内報酬の条件になっている場合もあります。
まずはアプリや広告配信サービスが正式に用意している「広告をブロック」「表示を減らす」「報告」「広告削除プラン」といった方法を利用するのが無難です。
広告ブロックアプリやDNS変更で「全部消す」は注意が必要
アプリ広告を消す目的で、広告ブロックアプリ、特殊なDNS、VPN構成プロファイルなどを勧める情報もあります。しかし、どの方法でもすべてのアプリ内広告を安全・確実に消せるわけではありません。
特に出所不明の「広告完全削除アプリ」や構成プロファイル、VPNアプリをインストールするのは避けた方がよいでしょう。通信を経由させたり端末設定を変更したりするサービスの場合、広告を消すメリットだけでなくプライバシーやセキュリティ面も確認する必要があります。
ブラウザ上の広告を減らす機能と、ゲームなどのネイティブアプリ内に組み込まれた広告は仕組みが異なります。「Safariで広告をブロックできたから、すべてのアプリでも同じように消せる」とは限らない点にも注意してください。
広告が「ウイルス感染」「今すぐ修復」などと表示してきたら触らない
不快なだけでなく、「スマホがウイルスに感染しています」「○件の脅威を検出」「今すぐクリーナーをインストール」など、不安をあおってタップさせようとする広告には注意が必要です。広告内の表示だけで端末が本当に感染していると判断することはできません。
このような広告が出ても、広告内に表示された電話番号へ連絡したり、指定されたアプリをそのままインストールしたり、クレジットカード情報やApple Account・Googleアカウントのパスワードを入力したりしないでください。
閉じる操作が可能なら広告を閉じ、問題があると思われる広告は広告配信元や利用アプリ側へ報告します。広告そのものがアプリ画面やOSの警告を装っているケースもあるため、「表示されたから本物」と判断しないことが重要です。
無料アプリでは「広告を完全になくせない」こともある
無料アプリの中には広告収入によってサービスを維持しているものがあり、利用者側で広告全体をオフにする設定が用意されていない場合があります。この場合、不快な広告を一件ブロックしても別の広告が配信される可能性があります。
特定広告へのフィードバックを繰り返しても苦手な広告が多く表示されるのであれば、広告なし版への変更や、同じ用途で広告の少ない別アプリへの乗り換えを検討するのも現実的です。
特に広告を見るたび強い不快感があり、そのアプリを開くこと自体が負担になっているのであれば、無料で使い続けることだけにこだわる必要はありません。広告表示も含めてアプリを選ぶという考え方があります。
不快な広告が出たときのおすすめ対処順
何から試せばよいか分からない場合は、次の順番で確認すると安全です。
- 広告の「︙」「i」「AdChoices」などを確認し、表示停止・ブロックがあれば利用する
- 詐欺的・不適切と思われる広告なら「広告を報告」を利用する
- Google広告ならマイ アド センターでトピック・ブランド・センシティブなカテゴリーの設定を確認する
- アプリ内に「広告を減らす」「広告なし」などの設定がないか確認する
- 頻繁に使うアプリなら公式の広告削除プランの内容と価格を確認する
- 広告内容そのものがアプリの対象年齢などに明らかに合っていない場合は、アプリ運営会社やストアへの報告を検討する
- 改善せず広告が大きなストレスになるなら、広告の少ない代替アプリも検討する
「この広告だけ嫌なのか」「このジャンル全体が苦手なのか」「そもそも広告を一切見たくないのか」によって最適な対処は変わります。特定広告ならブロック、問題広告なら通報、広告全体なら広告なしプランというように使い分けると分かりやすくなります。
まとめ:不快なアプリ広告は個別ブロック・通報・広告設定から対処する
アプリで強い不快感を覚える広告が表示される場合、まず広告内の情報アイコンやAdChoicesを確認し、「この広告の表示を停止」「広告をブロック」「広告を報告」といった項目が利用できないか確認しましょう。
Google広告であれば、マイ アド センターから特定広告をブロックしたり、広告トピックやブランドについて表示を減らす設定をしたりできる場合があります。また一部のセンシティブな広告カテゴリーには制限設定もあります。
一方、iPhoneなどでパーソナライズ広告をオフにしても、それだけですべてのアプリ広告が消えるわけではありません。広告を完全に見たくない場合は、利用しているアプリに公式の広告削除オプションがあるか確認する方が確実な場合があります。
そして、詐欺的な警告や不適切な表現を含む広告は、単に閉じるだけでなく広告配信元やアプリストアへ報告することもできます。出所不明の広告削除アプリやVPN・構成プロファイルへ安易に頼らず、まず公式に用意されたブロック・フィードバック・通報機能から試すのが安全な対処方法です。


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