SHEIN(シーイン)やAliExpress(アリエクスプレス)で商品を仕入れて販売していると、「もっと原価を下げられる仕入れ先はないのか」と考えることがあります。実際、中国輸入では一般消費者向け通販サイトより、卸売・工場向けのプラットフォームまで仕入れ先を広げることで、同系統の商品をより低い商品価格で見つけられる場合があります。
代表的な候補として知られているのが1688、Alibaba.comなどのB2B・卸売系サービスです。ただし、表示されている商品単価だけを比べて「SHEINより必ず安い」と判断するのは危険です。中国国内送料、国際送料、輸入時の税金、検品、不良品、代行手数料、最低発注数量などを含めた実質原価で比較する必要があります。
また、転売目的で輸入する場合は、偽ブランド・キャラクター商品などの知的財産権だけでなく、電気用品、無線機器、化粧品など商品カテゴリーごとの日本の規制にも注意が必要です。この記事では、SHEIN・AliExpressから一段階進んで仕入れ原価を下げたい場合の候補と、失敗しにくい比較方法を解説します。
- SHEIN・AliExpressより安い候補として1688がよく挙げられる理由
- 1688は「商品価格」ではなく日本到着までの総額で比較する
- 初心者にはAlibaba.comも仕入れ先候補になる
- 「一番安いサイト」は仕入れる数量によって変わる
- SHEINは転売の仕入れ専用サイトではない
- 安く仕入れるなら「同じ画像」だけで同一商品と判断しない
- 最安値より「利益率」と「不良率」で判断する
- 利益計算では販売手数料と送料も忘れない
- 偽ブランド・キャラクター商品は安くても仕入れない
- 電化製品・無線機器・化粧品などは特に慎重に仕入れる
- 安い仕入れ先へ移行するおすすめの流れ
- まとめ:SHEIN・AliExpressより安さを狙うなら1688やAlibaba.comを比較する
SHEIN・AliExpressより安い候補として1688がよく挙げられる理由
中国輸入で仕入れ価格を重視するときによく候補になるのが1688です。1688はAlibaba Groupが展開する中国国内向けの卸売・B2Bプラットフォームで、中国国内のメーカー、工場、卸売業者などの商品を探せます。
AliExpressは海外の一般消費者でも少量購入しやすい越境ECであるのに対し、1688は中国国内の事業者間取引を中心とする性格が強いため、同系統の商品でも商品単価が低く見つかるケースがあります。
例えばAliExpressで1個800円程度の商品と似たものが、1688では中国元換算でかなり低い単価で掲載されているケースがあります。しかし、これだけで利益が増えるとは限りません。1688の商品を日本へ送るための輸入代行、検品、中国国内送料、国際送料などが加わるためです。
1688は「商品価格」ではなく日本到着までの総額で比較する
1688を初めて見ると、AliExpressやSHEINとの価格差に驚く商品があります。しかし転売で重要なのは掲載価格ではなく、商品が販売可能な状態で日本へ到着するまでにいくらかかったかという着地原価です。
例えば商品代が300円でも、中国国内送料50円、代行・検品100円、国際送料300円、輸入時の税金等が加われば、実際の原価は750円以上になることがあります。一方、AliExpressで送料込み700円なら、少量仕入れではAliExpressの方が安いという逆転もあり得ます。
そのため「1688の商品価格÷為替レート」だけで比較せず、商品代+中国国内送料+代行費+検品費+国際送料+関税・消費税等+不良品ロスまで含めて計算するのが基本です。
初心者にはAlibaba.comも仕入れ先候補になる
もう一つ代表的なのがAlibaba.comです。Alibaba.comは世界の企業が商品を調達するB2Bマーケットプレイスで、メーカーやサプライヤーから既製品を仕入れるだけでなく、条件によっては商品仕様やパッケージなどのカスタマイズも相談できます。[参照] Alibaba.com Buyer Central
Alibaba.comにはメーカー検索やRFQ(見積依頼)などがあり、複数のサプライヤーから条件を提示してもらう仕入れ方もできます。公式サイトでは、商品の探索からサプライヤーとの連絡、注文、支払い、輸送までの調達フローが案内されています。[参照] Alibaba.com
1688ほど中国国内取引に寄っていないため、海外バイヤーがメーカー・卸業者と取引したい場合には比較しやすい選択肢です。ただし商品によって最低発注数量(MOQ)が設定されるため、1~2個だけ試したい場合にはAliExpressの方が使いやすいこともあります。
「一番安いサイト」は仕入れる数量によって変わる
中国輸入では「結局どこが一番安いのか」という疑問が出ますが、すべての商品に共通する最安サイトはありません。特に大きく影響するのが発注数量です。
例えば新商品のテスト販売として3個だけ仕入れるなら、1個当たりの商品価格が多少高くても、少量購入と日本への直送がしやすいAliExpressの方が総コストを抑えられる場合があります。
反対に「この商品は毎月100個売れる」と分かってきた場合、1688やAlibaba.comでロット仕入れを検討し、商品単価と国際送料をまとめて下げた方が有利になる可能性があります。つまり、テスト仕入れと本格仕入れでサイトを使い分ける考え方が有効です。
SHEINは転売の仕入れ専用サイトではない
SHEINは商品を低価格で購入できるため仕入れ先として利用する人もいますが、もともと一般消費者がファッションなどを購入する小売型サービスです。そのため、本格的な卸売調達を目的とする1688やAlibaba.comとは性格が異なります。
小売サイトの商品には販売側の利益やマーケティング、物流などのコストがすでに含まれています。そのさらに上に自分の利益を載せて再販売する場合、商品によっては十分な粗利を確保しにくくなります。
ただし、小売サイトは少量で商品を確認しやすいというメリットがあります。「最初にSHEINやAliExpressで1~3個購入して品質・需要を確認し、売れることが分かってから卸売系の仕入れ先を探す」という方法なら、在庫リスクを抑えやすくなります。
安く仕入れるなら「同じ画像」だけで同一商品と判断しない
中国系ECを複数検索すると、まったく同じ商品写真を使用した商品が違う価格で大量に表示されることがあります。しかし、写真が同じだからといって製造工場、素材、品質、サイズ、付属品まで同じ商品とは限りません。
例えば同じバッグの写真でも、安い商品では生地が薄い、ファスナーが異なる、縫製品質が違う、サイズが数センチ小さいといったことがあります。画像だけを見て最安の商品へ切り替えると、購入者から「以前の商品と品質が違う」とクレームになる可能性があります。
本格的にロット仕入れする前にはサンプルを取り寄せ、サイズ、重量、素材、縫製、色、臭い、パッケージ、動作など販売に必要な項目を実物で確認することが重要です。
最安値より「利益率」と「不良率」で判断する
転売では1個当たりの仕入れ値を数十円下げることより、不良品率を下げた方が利益が増える場合があります。100個を300円で仕入れて20個が販売できない品質なら、実質的な仕入れコストは単純な300円ではありません。
例えば300円の商品を100個購入して30,000円かかり、そのうち販売可能なのが80個なら、商品代だけでも販売可能品1個当たり375円です。そこへ送料・手数料・税金などが追加されます。
一方、350円の商品でも98個を正常に販売できるなら、結果的に後者の方が利益を残せることがあります。「最安サプライヤー」ではなく「一定品質の商品を継続して供給できるサプライヤー」を探すことが、長期的な中国輸入では重要です。
利益計算では販売手数料と送料も忘れない
仕入れ価格だけを見て「500円で仕入れて1,000円で売れば500円の利益」と考えると、実際の利益と大きくずれることがあります。販売先の手数料、購入者への送料、梱包資材、輸入費用などが引かれるためです。
例えば着地原価500円の商品を1,500円で販売しても、販売手数料150円、国内送料230円、梱包50円がかかれば、残る金額は570円です。さらに返品・不良品などのロスも考慮する必要があります。
そのため仕入れサイトを比較するときは、「商品価格が100円安い」だけでなく、最終的な販売利益がいくら増えるのかまで計算しましょう。
偽ブランド・キャラクター商品は安くても仕入れない
海外サイトでは、有名ブランドのロゴ、アニメやゲームのキャラクター、人気商品のデザインなどを使用した商品が非常に安く販売されている場合があります。しかし、販売者が出品しているからといって、日本へ輸入・販売して問題ない商品とは限りません。
税関は、商標権・意匠権・特許権・著作権などを侵害する物品や、不正競争防止法に違反する一定の物品を知的財産侵害物品として取り締まっています。商標権や意匠権を侵害する模倣品については、海外事業者から送られる場合、個人使用目的でも輸入できないケースがあります。[参照] 税関「知的財産侵害物品の取締りQ&A」
まして転売目的なら、「偽物だと知らなかった」で仕入れ判断を済ませるのは危険です。税関も、偽物と知らなかった場合であっても知的財産侵害物品と認定されれば輸入できないと案内しています。[参照] 税関「模倣品の水際取締り強化」
電化製品・無線機器・化粧品などは特に慎重に仕入れる
中国輸入初心者の場合、最初から何でも仕入れるのではなく、商品カテゴリーによる日本国内の規制も確認する必要があります。特にコンセントへ接続する電気用品、モバイルバッテリー、Bluetooth・Wi-Fiなど電波を使用する機器、化粧品、医療機器に該当し得る商品などは注意が必要です。
海外サイトで普通に販売されていることは、「日本国内でそのまま販売してよい」という意味ではありません。商品によって電気用品安全法(PSE)、電波法に基づく技術基準適合証明等、医薬品医療機器等法などが関係する可能性があります。
初心者が原価だけを優先して規制対象商品を大量輸入すると、商品は安く買えても販売できないという事態になりかねません。仕入れる商品の法規制を確認できない場合は、販売前に所管官庁や専門家へ確認することが重要です。
安い仕入れ先へ移行するおすすめの流れ
SHEINやAliExpressからいきなり数百個の工場仕入れへ切り替える必要はありません。まず現在販売している商品の中から、継続的に売れている商品だけを抽出します。
- 現在の商品ごとに正確な利益額を計算する
- 継続して売れている商品を選ぶ
- 1688やAlibaba.comで類似商品・メーカーを探す
- 商品仕様、MOQ、単価、送料などを確認する
- 少量のサンプルを取り寄せて品質を比較する
- 知的財産権や日本国内の販売規制を確認する
- 商品代だけでなく日本到着までの着地原価を計算する
- 品質と利益の両方に問題がなければ発注量を徐々に増やす
この方法なら、「安いと思って100個買ったら売れなかった」という典型的な在庫リスクを抑えられます。売れる商品を発見してから仕入れ経路を最適化する方が安全です。
まとめ:SHEIN・AliExpressより安さを狙うなら1688やAlibaba.comを比較する
SHEINやAliExpressより低価格の商品を探す場合、1688やAlibaba.comなどの卸売・B2B系プラットフォームが有力な候補になります。特に一定数量を継続して仕入れる段階では、小売サイトから卸売・メーカー調達へ移行することで原価を下げられる可能性があります。
ただし、1688の商品価格がAliExpressの半額だったとしても、それだけで仕入れ先を変更するべきではありません。中国国内送料、国際送料、代行・検品費、関税・消費税等、不良品率まで含めた着地原価で比較する必要があります。
少量のテスト販売ではAliExpressなどの方が便利で、本格的に数量が増えた商品では1688・Alibaba.comの方が有利になる、といった使い分けも可能です。最安サイトを一つ決めるより、商品の販売数量に合わせて仕入れ方法を変える方が合理的です。
そして、価格以上に重要なのが品質と法令順守です。模倣品や無許諾のブランド・キャラクター商品を避け、規制対象になり得る商品は日本で販売するための条件を事前に確認しましょう。「最も安い商品」ではなく、「合法的に安定して販売でき、最終的に利益が残る商品」を仕入れることが転売・物販を長く続けるうえで重要です。


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