1Gbps(1ギガ)の光回線を契約しているのに、有線LAN接続で300Mbps〜400Mbps程度しか速度が出ないと「回線やルーターの性能に問題があるのでは」と感じることがあります。しかし、実際の通信速度は回線契約の最大値だけで決まるものではなく、ONU、ルーター設定、LANケーブル、パソコン側の性能、プロバイダの混雑状況など複数の要素によって変化します。
この記事では、Aterm WX6000HPなど高性能ルーターを利用している環境で、1ギガ回線の実効速度をできるだけ引き出すために確認すべきポイントや、300Mbps〜400Mbpsで頭打ちになる主な原因について詳しく解説します。
1ギガ契約でも実際の速度が300Mbps程度になる理由
光回線の「1Gbps」という表記は、あくまで理論上の最大通信速度です。実際の通信では、通信設備の処理、プロバイダの混雑、宅内機器の性能などによって速度は低下します。
一般的な1ギガ回線では、有線LAN接続でも500Mbps前後から800Mbps程度出る環境もありますが、300Mbps〜400Mbpsという速度も必ずしも異常とは限りません。
例えば、同じ1ギガ契約でも、利用者が多い時間帯にプロバイダ側が混雑している場合や、IPv4 PPPoE接続を利用している場合は速度が大きく低下することがあります。
Aterm WX6000HPで確認したいルーター設定
NEC Aterm WX6000HPは高速通信に対応したルーターですが、設定によっては十分な性能を発揮できない場合があります。
まず確認したいのが、IPv6 IPoE接続が利用できているかどうかです。IPv4 PPPoE接続の場合、夜間など利用者が増える時間帯に速度低下が起こりやすくなります。
プロバイダがIPv6 IPoE方式に対応している場合は、Aterm WX6000HPの「IPv6オプション」や「IPv6パススルー」などの設定状況を確認し、正しい接続方式になっているか確認しましょう。
LANケーブルとLANポートの速度を確認する
有線接続で速度が伸びない原因として、LANケーブルや接続ポートの規格も重要です。
例えば、古いカテゴリー5(CAT5)のLANケーブルを使用している場合、通信速度が制限される可能性があります。1Gbps通信を安定して利用するには、CAT5e以上、できればCAT6以上のLANケーブルを使用すると安心です。
また、パソコン側のLANポートが100Mbps対応の場合、どれだけ高速な回線やルーターを使用しても100Mbps以上の速度は出ません。Windowsのネットワーク設定からリンク速度を確認してみましょう。
ONUからルーターへの接続方法を確認する
Aterm WX6000HPには10G対応ポートがありますが、1ギガ回線の場合は必ずしも10Gポートを使用すれば速度が大きく向上するわけではありません。
重要なのは、ONUからルーターまでの接続が正しく行われているか、LANケーブルが正常かという点です。
例えば、ONUとルーター間のLANケーブルに問題がある場合、リンク速度が1Gbpsではなく100Mbpsや1000Mbps未満の状態になることがあります。ルーター管理画面でWAN側のリンク速度を確認すると原因特定につながります。
パソコン側で確認するべきポイント
ルーターだけではなく、速度測定を行うパソコン側の性能も結果に影響します。
特に古いパソコンやCPU性能が低い端末では、高速な暗号化通信や速度測定処理が負荷となり、本来の回線速度が測定できない場合があります。
また、バックグラウンドでWindows Update、クラウド同期、ウイルス対策ソフトの通信などが動作している場合も、測定結果が低くなることがあります。
速度測定時に確認したい条件
通信速度を正しく確認するには、できるだけ他の通信を止めた状態で測定することが重要です。
例えば、Wi-Fi接続しているスマートフォンやテレビ、ゲーム機などが同時に通信している場合、回線帯域が分散して測定値が低くなることがあります。
また、複数の速度測定サイトで結果を比較することも有効です。1つの測定サイトだけでは、測定サーバー側の混雑によって正確な速度が出ない場合があります。
300Mbps〜400Mbpsから速度を上げるためのチェック手順
1ギガ回線でさらに速度を伸ばしたい場合は、以下の順番で確認すると原因を切り分けやすくなります。
- IPv6 IPoE接続になっているか確認する
- LANケーブルをCAT6以上へ交換する
- パソコンのLANポートが1Gbps対応か確認する
- ルーターとONU間のリンク速度を確認する
- 別のパソコンでも速度測定する
- 時間帯を変えて測定する
例えば昼間は700Mbps出るのに夜だけ300Mbpsになる場合は、宅内機器よりもプロバイダや回線設備側の混雑が原因である可能性が高くなります。
まとめ
1ギガ光回線で有線LAN接続が300Mbps〜400Mbps程度の場合、必ずしも異常というわけではありません。実効速度は多くの要素によって変化します。
Aterm WX6000HPのような高性能ルーターを利用している場合は、まずIPv6 IPoE接続の確認、LANケーブルやパソコン側の性能確認、ONUとの接続状態をチェックすることが重要です。
設定や機器に問題がない場合、300Mbps〜400Mbpsは十分実用的な速度ですが、条件を整えることで500Mbps以上の速度が出る可能性もあります。原因を1つずつ切り分けながら確認していくことが、速度改善への近道です。


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