自分のホームページを作ってみたいものの、「HTMLやCSSが分からない」「作った後の維持や管理が大変そう」と考えて、なかなか始められない人は少なくありません。そうした初心者向けのホームページ作成ソフトとして長く利用されてきたのが、ジャストシステムの「ホームページ・ビルダー」です。
2026年現在の現行製品はホームページ・ビルダー23で、マウス操作を中心にページを作れる「ホームページ・ビルダー SP」と、HTMLやCSSなども編集できる「ホームページ・ビルダー クラシック」が用意されています。特にSPは、テンプレートを選び、文章や画像などのパーツをドラッグ&ドロップして配置できるため、初めてホームページを作る人にも比較的取り組みやすい設計です。[参照] ジャストシステム「初めてでも直感的にレイアウト・編集」
一方、「ホームページの管理が大変」という話も完全な誤解ではありません。ただし、大変さを左右するのはホームページ・ビルダーというソフトそのものより、サイトの規模、更新頻度、サーバーやドメインの管理方法、WordPressを使うかどうかなどです。小さな個人サイトなら、必要な作業を理解しておけばそれほど構える必要はありません。
- ホームページ・ビルダーは初心者でも使いやすい?
- SPとクラシックはどちらを選べばよい?
- ホームページを作ることと公開することは別
- 「ホームページの維持管理が大変」と言われる理由
- 小さな個人ホームページなら管理はそれほど大変ではない
- 静的ホームページならWordPressより管理が単純な場合もある
- ホームページ・ビルダー23はWordPressにも対応している
- 2026年現在はホームページ・ビルダー23が現行製品
- ホームページ・ビルダーのメリット
- ホームページ・ビルダーの注意点・デメリット
- ホームページ公開後に最低限やること
- 初心者なら最初は3~5ページ程度で作ると管理しやすい
- どんな人にホームページ・ビルダーが向いている?
- ホームページ・ビルダーとWeb型ホームページ作成サービスの違い
- ホームページ作成を始める前に決めるとよい3つのこと
- まとめ|ホームページ・ビルダーは初心者にも使いやすいが維持管理はサイトの規模次第
ホームページ・ビルダーは初心者でも使いやすい?
ホームページ・ビルダーには初心者向けの「SP」と、より細かく編集できる「クラシック」があります。初めてホームページを作る場合は、基本的にはSPのほうが分かりやすいでしょう。
公式サイトでは、SPについてテンプレートを選び、必要なパーツをドラッグ&ドロップして配置するノーコード型の編集方法が案内されています。また、SPで作成したサイトはスマートフォンやタブレットにも対応するレスポンシブデザインになるため、パソコン用とスマートフォン用のページを一から別々に作る必要を減らせます。[参照] ホームページ・ビルダー公式機能紹介
例えば「趣味で撮影した写真を紹介する5ページ程度のサイト」を作るなら、テンプレートを選択し、「トップページ」「プロフィール」「写真一覧」「お問い合わせ」などを作って文章と画像を入れていく使い方ができます。HTMLを一文字ずつ書いてサイトを作る場合と比べれば、かなり始めやすい方法です。
SPとクラシックはどちらを選べばよい?
初心者が最初に迷いやすいのがSPとクラシックの違いです。簡単にいえば、手軽さを優先するならSP、HTMLやCSSまで自分で触りたいならクラシックという選び方になります。
クラシックは、従来型のホームページ・ビルダーに近い編集環境で、画面を見ながらページを編集するだけでなくソースも扱えます。そのため、後から「この部分だけCSSで細かく変えたい」「既存のHTMLサイトを編集したい」といった用途ではクラシックが便利です。
注意したいのは、SPとクラシックが単なる表示モードの違いではないことです。ジャストシステムのサポート情報では、SPとクラシックには互換性がなく、それぞれ専用テンプレートを使う仕組みだと説明されています。SPで作ったサイトを後からそのままクラシックで編集する、あるいはその逆という使い方はできません。[参照] ジャストシステム「ホームページ・ビルダー SPとクラシックに互換性はあるか」
ホームページを作ることと公開することは別
ホームページ・ビルダーを購入すれば、それだけでインターネット上に自分のサイトが自動的にできるわけではありません。ソフトは主に「ページを作る道具」であり、公開するには通常、サーバーとドメインについて考える必要があります。
サーバーはホームページのデータを置く場所、ドメインは「example.com」のようなホームページの住所に相当します。ホームページ・ビルダーにはサイトをサーバーへ転送する機能があり、パソコン上で作ったサイトの必要なファイルをまとめて転送できます。[参照] ジャストシステム「作成したページを使ってサイトを作成する」
例えばパソコン上で「index.html」「profile.html」「images」というデータを作ったら、それを契約したWebサーバーへアップロードします。インターネット上からそのファイルへアクセスできるようになって、初めて他の人がホームページを閲覧できる状態になります。
「ホームページの維持管理が大変」と言われる理由
ホームページは一度公開すれば永久に何もしなくてよいものではありません。しかし、すべてのホームページで毎日難しい保守作業が必要になるわけでもありません。
一般的に維持管理として発生するのは、ドメインやサーバーの契約更新、掲載情報の更新、データのバックアップ、問い合わせへの対応、リンク切れの確認、ソフトやシステムの更新などです。WordPressなどのCMSを利用する場合は、さらに本体・テーマ・プラグインの更新やセキュリティ管理も必要になります。
例えば「自分のプロフィールと作品を掲載するだけ」という静的な5ページ程度のサイトなら、内容に変更がなければ頻繁な編集は必要ありません。一方、毎日記事を投稿するブログ、予約システム、会員機能、通販機能を持つサイトになるほど管理項目は増えていきます。
小さな個人ホームページなら管理はそれほど大変ではない
「ホームページの管理は大変」という情報を見て躊躇している場合は、企業の大規模サイトと個人の小規模サイトを同じものとして考えないことが大切です。
例えば趣味のホームページで、トップページ、自己紹介、趣味の紹介、おすすめ情報、お問い合わせの5ページだけなら、月に一度内容を確認する程度でも運営できます。ドメインとサーバーを自動更新にしておけば、日常的に必要なのは主にコンテンツの更新とバックアップです。
反対に、ニュースサイトのように毎日更新する、複数人で管理する、商品を販売する、個人情報を大量に預かる、といった場合は管理負担が大きくなります。つまり「ホームページだから大変」ではなく、何をホームページでやるかによって大変さが変わると考えるほうが正確です。
静的ホームページならWordPressより管理が単純な場合もある
ホームページ・ビルダーで通常のHTMLサイトを作る場合、WordPressを利用するサイトより管理が単純になることがあります。HTMLファイルをサーバーへ置くだけの静的サイトには、WordPress本体やプラグインのような常時更新するプログラムがないからです。
例えば「営業時間」「地図」「電話番号」「サービス内容」を掲載するだけの小規模な店舗サイトなら、変更が生じたときにページを書き換えて再転送するという運用も可能です。
その一方で、100ページ、200ページと増えていくサイトでは、ページを一つずつ管理するよりWordPressなどのCMSを利用したほうが便利になることがあります。記事を頻繁に投稿したい人もCMS向きです。
ホームページ・ビルダー23はWordPressにも対応している
ホームページ・ビルダーは通常のHTMLサイトだけでなく、WordPressサイトを扱う機能もあります。現行のホームページ・ビルダー23について、公式サイトではWordPress 6.7への対応が案内されています。[参照] ホームページ・ビルダー23公式機能一覧
WordPressを使えば、公開後の記事追加をブラウザ上から行いやすくなります。ブログやお知らせを頻繁に更新したい場合には便利です。
ただしWordPressには、WordPress本体、テーマ、プラグインの更新、バックアップ、不正アクセス対策といった運用も必要です。「なるべく管理を簡単にしたい」という人なら、最初からWordPressを選ぶ必要はなく、用途によって通常サイトと比較するのがおすすめです。
2026年現在はホームページ・ビルダー23が現行製品
中古ショップや古い解説記事を見ると「ホームページ・ビルダー22」という名称をよく見かけますが、2026年8月現在、ジャストシステムが案内している現行製品はホームページ・ビルダー23です。公式の製品ページでも23が販売されています。[参照] ジャストシステム「ホームページ・ビルダー」公式サイト
古いバージョンでも直ちに使えなくなるという意味ではありませんが、今から新規購入するなら、対応OSやWeb技術、WordPress対応状況、サポート期間を考えて現行版を優先するほうが分かりやすいでしょう。
なお、ホームページ・ビルダー22についてはWindows 11で動作確認済みと公式に案内されている一方、一部機能には制限があります。また、22のサポートセンターへの問い合わせ受付は2028年3月31日に終了予定とされています。[参照] Windows 11でホームページ・ビルダー22を使用する場合の制限 [参照] ホームページ・ビルダー22サポート情報
ホームページ・ビルダーのメリット
ホームページ・ビルダーの大きなメリットは、HTMLやCSSを一から勉強しなくてもホームページ制作へ入りやすいことです。特にSPでは、テンプレートとパーツを使って視覚的に編集できます。
現行版にはSP・クラシックを合わせて多数のテンプレートが用意されており、公式サイトでは372種類と案内されています。SPだけでも120種類のテンプレートが用意されています。[参照] ジャストシステム「豊富なテンプレート372種類」
また、自分のパソコン上にサイトデータを持って編集できることも特徴です。Webサービスだけに依存せず、自分でデータを管理したい人には向いています。
ホームページ・ビルダーの注意点・デメリット
ホームページ・ビルダーを使えば「何も覚えなくてもホームページ運営が全部自動になる」というわけではありません。最低限、ページ、画像、リンク、ドメイン、サーバー、アップロードといった基本的な仕組みは徐々に覚える必要があります。
また、SPは簡単な一方で、完全に自由なHTML編集をしたい場合にはクラシックのほうが適しています。ところが前述のとおりSPとクラシックのサイトには互換性がないため、最初の選択は意外に重要です。
さらに、ホームページを別のパソコンへ移す場合や故障に備える場合にはバックアップが重要です。ジャストシステムは対象製品向けに、サイトや環境設定をバックアップ・リストアする「安心バックアップ・移行ツール」も案内しています。[参照] ホームページ・ビルダー 安心バックアップ・移行ツール
ホームページ公開後に最低限やること
初めてホームページを運営する場合、最低限次の項目を管理すればよいと考えると分かりやすくなります。
- ドメインの有効期限を切らさない
- レンタルサーバー料金を払い忘れない
- サイトデータを定期的にバックアップする
- 住所・営業時間・料金など古い情報を更新する
- リンク切れや表示崩れを時々確認する
- パソコンとホームページ作成ソフトを更新する
- WordPress利用時は本体・テーマ・プラグインも管理する
特に重要なのはバックアップです。パソコンが故障したとき、公開中のホームページは残っていても、編集用の元データを失うと更新が面倒になることがあります。
例えば月に一回しか更新しないサイトなら、更新後に外付けストレージや適切なバックアップ先へサイトデータをコピーするだけでも、何もしない場合より大幅に安全になります。
初心者なら最初は3~5ページ程度で作ると管理しやすい
初めてサイトを作るときにありがちな失敗は、最初から巨大なホームページを作ろうとすることです。ページが増えるほどリンクや情報の管理も増えるため、まず小さく作るほうが続けやすくなります。
例えば個人の趣味サイトなら、「トップページ」「自己紹介」「作品・写真」「おすすめリンク」「お問い合わせ」の5ページ程度から始めれば十分です。必要になったら後からページを追加できます。
店舗のホームページであれば、「トップ」「サービス」「料金」「アクセス」「お問い合わせ」という構成でも成立します。最初からブログ、ネットショップ、会員登録、予約システムを全部入れる必要はありません。
どんな人にホームページ・ビルダーが向いている?
ホームページ・ビルダーは、パソコンを使って自分でホームページを編集したい人、HTMLを一から書くのは難しいけれどページ構成やデザインにはある程度こだわりたい人に向いています。
特に、趣味サイト、小規模な店舗・事業者サイト、自治会・サークルなどの案内サイト、既存のHTMLサイトを長期的に自分で管理したい場合とは相性があります。
一方、「スマートフォンだけですべて管理したい」「サーバーへのアップロードやソフトのインストールを一切したくない」という場合は、ブラウザ上ですべて完結するホームページ作成サービスのほうが合う可能性があります。どちらが優れているかではなく、自分がどこまで管理したいかで選ぶことが重要です。
ホームページ・ビルダーとWeb型ホームページ作成サービスの違い
現在はホームページ・ビルダーのようなパソコン用ソフト以外にも、ブラウザでページを作ってそのまま公開できるWeb型サービスがあります。それぞれ管理方法が違います。
| 項目 | ホームページ・ビルダー | Web型作成サービス |
|---|---|---|
| 編集 | 主にパソコンの専用ソフト | ブラウザ |
| HTMLの自由度 | クラシックなら高い | サービスによる |
| サーバー管理 | 自分で選ぶこともできる | サービス側に含まれることが多い |
| 初心者の公開しやすさ | 一定の設定が必要 | 比較的簡単なものが多い |
| データ管理 | パソコン上にも保持できる | サービス側中心 |
| 長期運営 | 自分で環境を管理 | サービスの仕様・料金変更の影響を受ける |
「ホームページを作ること自体も勉強してみたい」という人にはホームページ・ビルダーが面白く、「できるだけ設定を考えず今日中に公開したい」という人にはWeb型サービスのほうが楽な場合があります。
ホームページ作成を始める前に決めるとよい3つのこと
ソフトを購入する前に、「何のためのサイトか」「何ページくらい必要か」「どのくらい更新するか」の3点を決めておくと失敗しにくくなります。
例えば「自分の趣味の写真を20枚ほど掲載して、年に数回更新したい」なら、複雑なCMSは必須ではありません。反対に「毎週記事を書いて検索から読者を集めたい」なら、WordPressなども比較対象に入ります。
目的が決まれば、ホームページ・ビルダーSPで十分なのか、クラシックが必要なのか、あるいは別の作成サービスのほうがよいのかも判断しやすくなります。
まとめ|ホームページ・ビルダーは初心者にも使いやすいが維持管理はサイトの規模次第
ホームページ・ビルダーは、HTMLやCSSを一から書かなくてもホームページを作りやすいソフトです。特に「ホームページ・ビルダー SP」は、テンプレートとドラッグ&ドロップによる編集を中心としているため、初めてホームページを作る人でも比較的始めやすいでしょう。
2026年現在はホームページ・ビルダー23が現行製品で、簡単操作のSPと、ソース編集にも対応するクラシックが用意されています。ただし両者にはサイトデータの互換性がないため、初心者ならまずSP、自分でHTMLやCSSも扱いたいならクラシックというように目的を考えて選ぶことが重要です。
また、「ホームページは維持管理が大変」という話は、半分は正しく半分はサイト次第です。数ページ程度の静的な個人サイトなら、ドメイン・サーバーの更新、情報の修正、バックアップなどを行えば運営でき、毎日難しい管理作業が発生するわけではありません。
一方で、WordPress、ネットショップ、予約、会員機能などを追加するほど管理項目は増えます。そのため、初めてなら3~5ページ程度の小さなサイトから作り、必要になった機能だけ後から増やす方法がおすすめです。
「難しそうだからホームページを作らない」必要はありません。ホームページ・ビルダーのような作成ソフトを使えば、まず文章と画像を載せた小さなサイトを作りながら、サーバーやドメインの仕組みを少しずつ覚えていくことができます。作成そのものより、無理のない規模で始めることが長く維持する最大のポイントです。


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