テレビや新聞、スマートフォンの話題で「SNS」という言葉を見聞きする機会が増えました。しかし、普段デジタル機器をあまり使わない方にとっては、「SNSとは結局何なのか」「メールやインターネットとは何が違うのか」が分かりにくいことがあります。
SNSを難しく考える必要はありません。ひとことで言えば、SNSとは、インターネットを使って人とつながったり、文章・写真・動画などを見たり発信したりできるサービスです。
代表的なものにはLINE、Instagram、X、Facebook、TikTokなどがあります。ただし、それぞれ得意な使い方が異なり、すべてを使う必要はありません。
この記事では、SNSという言葉の意味から、具体的なサービスの違い、実際に何ができるのか、安全に使うための注意点まで、できるだけ専門用語を使わずに解説します。
- SNSとは「インターネット上の交流の場」
- SNSでは具体的に何ができる?
- 代表的なSNSを身近なものに例えると分かりやすい
- LINEもSNSなの?
- メールとSNSは何が違う?
- 「投稿する」とはどういう意味?
- 「フォロー」とは何?
- 「いいね」と「コメント」は何?
- SNSは見るだけでも利用できる
- SNSの便利なところ
- SNSには危険な面もある
- 高齢者が特に気を付けたい「詐欺のメッセージ」
- 知らない人から届いたURLはすぐ押さない
- 住所や電話番号を公開しない
- 写真を一度公開すると完全には回収できないことがある
- SNSの情報はなぜ次々に表示される?
- SNSとインターネットは同じ意味ではない
- 「SNSを見る」と「インターネットで検索する」は違う
- 最初にSNSを使うなら何がおすすめ?
- 高齢者が安全にSNSを始めるための基本
- 分からない操作が出たら、押す前に確認してよい
- SNSを無理に使う必要はない
- まとめ:SNSはインターネット上で人とつながるためのサービス
SNSとは「インターネット上の交流の場」
SNSは「Social Networking Service(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)」の略です。
日本語にすると少し難しく見えますが、簡単に考えると「インターネットを利用した人との交流サービス」です。
昔からあるもので例えるなら、手紙、電話、町内会の掲示板、写真アルバム、友人同士のおしゃべりなどを、スマートフォンやパソコン上でできるようにしたものに近いでしょう。
ただしSNSでは、家族や友人だけでなく、会ったことのない人の投稿を見ることもできます。また、自分が書いた文章や写真を、多くの人へ公開することもできます。
SNSでは具体的に何ができる?
SNSでできることはサービスによって違いますが、大きく分けると「見る」「送る」「投稿する」「交流する」という4つがあります。
たとえば、離れて暮らしている子どもや孫の写真を見ることができます。友人へメッセージを送り、近況をやり取りすることもできます。
また、自分で撮った旅行先の写真や、趣味の園芸、料理、ペットなどの写真を投稿し、他の人に見てもらうこともできます。
テレビ番組やスポーツの感想を読んだり、災害時に自治体や報道機関から発信される情報を確認したりする使い方もあります。
代表的なSNSを身近なものに例えると分かりやすい
SNSはすべて同じものではありません。それぞれに向いている使い方があります。
| SNS | 主な特徴 | 身近なものに例えると |
|---|---|---|
| LINE | 家族や友人とのメッセージ・通話 | 手紙や電話 |
| 写真・短い動画を見る、投稿する | 写真アルバムや雑誌 | |
| X | 短い文章で情報や意見を発信する | 大きな掲示板 |
| 実名を中心に知人と交流する | 同窓会や交流会 | |
| TikTok | 短い動画を見る、投稿する | 短いテレビ番組を次々見る感覚 |
このように考えると、SNSは特別なものではなく、これまで電話や手紙、写真などで行っていたことをインターネット上で行う仕組みだと理解しやすくなります。
LINEもSNSなの?
LINEを普段使っている方の中には、「SNSは使ったことがない」と思っている方も少なくありません。
一般にはLINEもSNS・ソーシャルメディアの一種として扱われます。家族や友人とメッセージを送り合い、人同士がつながる機能を持っているためです。
ただし、LINEは1対1や少人数でのやり取りが中心なので、InstagramやXのように「不特定多数の人へ公開するSNS」とは少し印象が異なります。
そのため、LINEだけ使っている方でも、すでにSNSに近いサービスを日常的に利用していると考えてよいでしょう。
メールとSNSは何が違う?
メールは基本的に「相手のメールアドレスを指定して送る」ものです。一方、SNSには文章や写真を自分のページに掲載し、多くの人に見てもらう仕組みがあります。
たとえば旅行の写真を家族3人へ送りたい場合、メールなら3人それぞれへ送信します。SNSなら自分のページへ写真を投稿し、家族がそこを見るという使い方もできます。
また、SNSでは投稿に対して「いいね」を付けたり、コメントを書いたりして交流できるのも特徴です。
ただしLINEの個別トークのように、SNSであってもメールに近い使い方をするサービスもあります。そのため、明確に完全に別物というより、機能が一部重なっていると考えると分かりやすいでしょう。
「投稿する」とはどういう意味?
SNSでよく出てくる「投稿」という言葉は、自分の文章、写真、動画などをSNS上に載せることです。
たとえば、自宅の庭できれいな花が咲いたので、その写真をInstagramへ載せるとします。この操作が「投稿」です。
投稿した内容は、自分だけ、友達だけ、または誰でも見られる状態など、サービスによって公開範囲を設定できる場合があります。
SNSを安全に使ううえでは「誰に見える投稿なのか」を確認することが非常に大切です。
「フォロー」とは何?
SNSでは「フォロー」という言葉もよく使います。
フォローとは、簡単に言えば「この人の新しい投稿をこれからも見たいので登録しておく」ことです。
新聞を定期購読するような感覚に近いかもしれません。好きな俳優、スポーツ選手、料理家、自治体、新聞社などをフォローすると、その人や団体の新しい投稿を見つけやすくなります。
フォローしたからといって、必ず個人的な友人関係になるわけではありません。
「いいね」と「コメント」は何?
「いいね」は、その投稿を見て「良いと思った」「見ました」「共感しました」と簡単に気持ちを伝える機能です。
たとえば友人が桜の写真を投稿したとき、文章を書かなくても「いいね」を押すことで反応できます。
「コメント」は、その投稿の下などに文章を書き込む機能です。「きれいですね」「どこで撮ったのですか」などと書いて交流できます。
ただしコメントは他の人から見える場合があります。住所、電話番号、個人的な事情などを書き込まないよう注意しましょう。
SNSは見るだけでも利用できる
「SNSを始めると、自分も何か投稿しなければいけない」と考える必要はありません。
SNSは、基本的には見るだけでも利用できます。好きな芸能人の近況を見る、趣味の情報を集める、自治体の情報を確認する、といった使い方だけでも構いません。
たとえばInstagramを利用して、花、旅行、料理などの写真を見るだけでも十分に楽しめます。
デジタルに慣れていない場合は、最初から自分で投稿しようとせず、まずは見るだけから始めるのも安全な方法です。
SNSの便利なところ
SNSには、従来の電話や手紙にはない便利さがあります。
たとえば遠方にいる家族が写真を投稿すれば、すぐに近況を見ることができます。趣味が同じ人の情報を探したり、旅行先の現在の様子を確認したりすることもできます。
自治体、警察、気象機関、企業などもSNSで情報を発信しています。そのため、災害や交通障害などの情報収集に役立つ場合があります。
また、自分の興味に合った情報が次々に表示されるため、新聞やテレビでは見つけにくかった趣味の情報に出会えることもあります。
SNSには危険な面もある
SNSは便利ですが、書かれていることがすべて正しいわけではありません。
テレビや新聞の場合、多くの情報は編集者などによる確認を経て公開されます。一方、SNSでは一般の人が簡単に情報を発信できるため、間違った情報、勘違い、うわさ、意図的なうその情報が広がることがあります。
また、有名人や銀行、宅配会社などになりすました偽物のアカウントも存在します。
「SNSで見たから本当」とは考えず、大切な情報は公式サイトや信頼できる報道機関でも確認することが重要です。
高齢者が特に気を付けたい「詐欺のメッセージ」
SNSでは、知らない人から突然メッセージが届くことがあります。その中には詐欺を目的としたものもあります。
たとえば「あなたに高額なお金を渡したい」「投資をすれば必ず儲かる」「有名人本人です」「当選しました」などと言って、お金や個人情報を要求する例があります。
警察庁や消費者庁なども、SNSをきっかけとした投資詐欺やロマンス詐欺などについて注意を呼びかけています。
知らない人からお金の話を持ち掛けられた場合は、その場で振り込んだり、銀行口座やカード番号を教えたりせず、家族や警察、消費生活センターなどへ相談してください。
知らない人から届いたURLはすぐ押さない
SNSのメッセージには、青い文字などでWebサイトへのリンクが送られてくることがあります。
たとえば「この写真にあなたが写っています」「荷物を届けました」「アカウントが停止されます」などと書いてリンクを押させ、偽物のサイトへ誘導する手口があります。
そこでパスワードやクレジットカード番号を入力すると、情報を盗まれる可能性があります。
不安をあおる文章が届いても、メッセージ内のリンクから操作せず、銀行や宅配会社などの公式アプリ・公式Webサイトを自分で開いて確認するほうが安全です。
住所や電話番号を公開しない
SNSへ投稿するときは、個人情報が写り込んでいないか注意が必要です。
氏名、住所、電話番号、クレジットカード番号などをそのまま投稿しないのはもちろんですが、写真にも注意します。
たとえば自宅前で撮った写真に表札や番地が写っていたり、郵便物の宛名が写っていたりすると、そこから住所が分かってしまう可能性があります。
また、「今から家族全員で3日間旅行に行きます」と公開すると、自宅が留守になることを他人へ知らせることにもなります。
写真を一度公開すると完全には回収できないことがある
SNSへ投稿した写真は後から削除できます。しかし、削除する前に別の人が保存したり、画面を撮影したりしている可能性があります。
そのため、「消せば大丈夫」ではなく、「一度公開したら他人に保存される可能性がある」と考えることが大切です。
家族や孫の写真についても、本人や保護者の考え方を確認せずに誰でも見られる形で公開するのは避けたほうが安全です。
SNSの情報はなぜ次々に表示される?
多くのSNSでは、その人がよく見ている内容に近い投稿が自動的に表示されます。
たとえば園芸の動画を何本も見ていると、その後も花や家庭菜園の投稿が多く表示されるようになることがあります。
これは便利な反面、同じような意見ばかりが表示され、「世の中の多くの人が同じ考えなのでは」と感じてしまうことがあります。
SNSで多く表示される情報が、世間全体の意見をそのまま表しているとは限らない点も覚えておくとよいでしょう。
SNSとインターネットは同じ意味ではない
「SNS」と「インターネット」は同じものではありません。
インターネットは、世界中のコンピューターやスマートフォンなどをつなぐ大きな通信の仕組みです。
そのインターネットを利用しているサービスの一つがSNSです。
たとえるなら、インターネットが「道路」だとすると、SNSはその道路を使って行く「公園や集会所」のような存在です。Webサイト、メール、動画配信、ネット通販なども同じ道路を使う別のサービスです。
「SNSを見る」と「インターネットで検索する」は違う
GoogleやYahoo!などで言葉を入力して情報を探すことを「検索」といいます。
一方SNSでは、登録した人の投稿や、サービスがおすすめした投稿が次々と表示されることが多くなっています。
たとえば「京都 紅葉」とGoogleで検索するのはインターネット検索です。Instagramで「京都 紅葉」の写真を見るのはSNSを使った情報収集です。
同じ目的でも、利用している仕組みが異なります。
最初にSNSを使うなら何がおすすめ?
目的によって選ぶのが一番です。家族との連絡が目的ならLINE、写真を見るのが好きならInstagram、短い動画を見るならTikTokなどが候補になります。
ただし、最初から複数のSNSを使う必要はありません。
デジタル操作に慣れていない方なら、家族が普段使っているものを一つ選ぶと、分からないときに教えてもらいやすいでしょう。
特にLINEをすでに家族との連絡で使っているなら、それだけでも十分です。「SNSを使わなければ時代に遅れる」と焦る必要はありません。
高齢者が安全にSNSを始めるための基本
SNSを始める場合は、次の点だけでも覚えておくと安全性が高まります。
- 知らない人からのお金の話を信用しない
- パスワードや暗証番号を他人に教えない
- SMSなどで届く認証番号を人に伝えない
- 知らないリンクをむやみに押さない
- 住所や電話番号を公開しない
- 写真を投稿する前に個人情報が写っていないか確認する
- うまい儲け話は一人で判断しない
- 困ったときは家族や詳しい人に画面を見てもらう
特に「今日中に」「すぐに」「誰にも相談しないで」と急がせてくる相手には注意してください。詐欺では、考える時間を与えないために相手を急がせることがあります。
分からない操作が出たら、押す前に確認してよい
スマートフォンの画面に突然「許可」「同意」「購入」「インストール」などと表示されると、不安になることがあります。
その場合、意味が分からないまま押す必要はありません。
画面を閉じたり、家族や携帯電話ショップなどへ相談したりしてから操作しても構いません。特に支払い、パスワード、個人情報が関係する画面では慎重に確認しましょう。
デジタル機器では、速く操作することより、内容を確認してから操作することのほうが大切です。
SNSを無理に使う必要はない
SNSは便利な道具ですが、生活に必ず必要というものではありません。
家族との電話やメールで困っていないのであれば、それを続けても問題ありません。必要になったときに、一つずつ覚えれば十分です。
SNSで大切なのは、新しい機能をたくさん覚えることではなく、「誰に見えるのか」「誰から来た連絡なのか」「お金や個人情報を求められていないか」を確認する習慣です。
まとめ:SNSはインターネット上で人とつながるためのサービス
SNSとは、簡単に言えばインターネットを使って、人とつながったり、文章・写真・動画などを見たり発信したりするサービスです。
代表的なものにはLINE、Instagram、X、Facebook、TikTokなどがあります。LINEは手紙や電話、Instagramは写真アルバム、Xは大きな掲示板のようなものと考えるとイメージしやすいでしょう。
SNSでは、家族の写真を見る、友人と連絡する、趣味の情報を探す、有名人や自治体の情報を見るなど、さまざまなことができます。自分で投稿せず「見るだけ」で利用することも可能です。
一方で、SNSには間違った情報や詐欺もあります。知らない人からの儲け話、突然送られてきたURL、パスワードやカード情報を求めるメッセージには特に注意が必要です。
最初からすべてを理解する必要はありません。まずは「SNSはインターネット上の交流の場」と覚え、必要になったサービスを一つずつ使っていくと分かりやすいでしょう。
そして、分からない画面が出てきたときは、急いで押さず、家族や信頼できる人に確認することが安全に使うための大切なコツです。


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