Googleアカウントの個人情報を確認すると、「名前」「ニックネーム」「表示名」「戸籍上の姓名」といった似た項目があり、どこに本名を入力し、どこにネット上で使う名前を設定すればよいのか分かりにくいことがあります。
特に注意したいのは、「戸籍上の姓名」と「表示名」は用途が異なり、同じ名前にする必要がないことです。また、Googleアカウントの名前とYouTubeで使われるチャンネル名も現在は分けて管理できます。
本名を必要以上に公開したくない人にとっては、それぞれの項目が「本人確認用なのか」「他のユーザーに見える名前なのか」を理解して設定することが重要です。Google公式ヘルプの現在の仕様を基に整理します。
Googleアカウントの4種類の名前は役割が違う
Googleアカウントでは、名前に関係する項目が複数存在します。似ていますが、それぞれを完全に同じものとして考えない方が分かりやすいでしょう。
| 項目 | 主な意味 | 本名でなければならないか |
|---|---|---|
| 名前 | Googleアカウントに設定する基本的な名前 | 利用目的に応じて設定 |
| ニックネーム | 名前とは別に登録できる呼び名 | 本名である必要はない |
| 表示名 | Googleサービス上で他のユーザーに表示される名前 | 戸籍上の姓名と同一である必要はない |
| 戸籍上の姓名 | 購入、本人確認、法令対応などに利用される正式な姓名 | 本人確認を前提とした正式な氏名を設定 |
Google公式ヘルプでも、戸籍上の姓名と表示名は同じである必要がないと明記されています。そのため、「全部の欄に本名を入れなければならない」という仕組みではありません。
一方で、Googleサービスによって名前の扱いが異なることもあります。特定のサービスで独自のプロフィール名を設定している場合、そのサービスではGoogleアカウント全体の表示名ではなく、サービス固有の名前が使われることがあります。
「戸籍上の姓名」は本人確認などに使われる正式な名前
「戸籍上の姓名」は、ネット上で活動するためのハンドルネームを設定する欄ではありません。Googleによると、Googleで初めて購入や本人確認を行う場合などに利用され、ビジネス向けの製品・サービスへの登録で使われる場合もあります。
Googleは、法規制への対応、透明性に関するポリシー、不正行為の防止などを目的として戸籍上の姓名を利用すると説明しています。そのため、この項目を設定・変更するときは、政府機関発行の身分証明書などに記載された本人確認可能な氏名を使用するのが基本です。
重要なのは、戸籍上の姓名を登録したからといって、その氏名が通常のGoogleサービスですべての人に公開されるわけではないという点です。Google公式ヘルプでは、戸籍上の姓名が他のユーザーに表示される例として、Google広告を購入している場合の広告透明性情報や、公開アプリのGoogle Playデベロッパーである場合などを挙げています。
詳しい現在の仕様はGoogle公式の「戸籍上の姓名とGoogleアカウントについて」で確認できます。[参照]
表示名は他のGoogleユーザーから見える可能性がある
プライバシーの面で特に意識したいのが「表示名」です。Googleによると、表示名とプロフィール写真はほとんどのGoogleサービスで表示され、他のユーザーが連絡するときや、自分がGoogleサービスで作成したコンテンツを見る場合などに表示されます。
つまり、「戸籍上の姓名=本人確認などに使う正式な情報」「表示名=サービス上で他人から見えるプロフィール上の名前」というように考えると理解しやすくなります。
例えば本名が「山田太郎」でも、Googleサービス上では用途に応じた別の表示名を使用することができます。Google自身も、戸籍上の姓名と表示名を同一にする必要はないと説明しています。
ただし、Googleアカウントの情報はサービスや共有状況によって見え方が変わります。本名を公開したくない場合は、設定後にGoogleアカウントの「ユーザー情報」などから、第三者にどの情報が表示される状態なのかも確認しておくと安心です。[参照]
ニックネームには普段使っている呼び名を設定できる
ニックネームは、本名とは別にGoogleアカウントへ追加できる名前です。Google公式ヘルプでは、ニックネームを追加・更新・削除するための設定が用意されています。
例えば本名とは別に日常的に使っている呼び名がある場合、その名前をニックネームとして登録できます。したがって、ニックネーム欄に戸籍上の姓名を重ねて入力しなければならないわけではありません。
ただし、ニックネームについても「入力したら絶対に誰にも見えない非公開情報」と考えるのは適切ではありません。Googleは、連絡相手や共有相手などに表示される可能性のある情報として、名前やニックネームなどを挙げています。本名を知られたくない場合には公開範囲も併せて確認しましょう。
本名を公開したくない場合はどう設定すればよい?
プライバシーを重視する場合、まず「本人確認のために正式な氏名が必要な場所」と「他のユーザーに見せるプロフィール」を区別することが大切です。
戸籍上の姓名を求められる場合には正式な氏名を設定し、公開プロフィールとして使われる表示名については用途に適した名前を検討します。ニックネームについても、必要がなければ本名と同じものを設定する必要はありません。
一方、「名前」の欄についてはGoogleアカウント全体のプロフィール情報として扱われるため、「戸籍上の姓名だから本名、それ以外は全部匿名」という単純な分け方だけで判断しない方が安全です。利用しているGoogleサービスごとの表示状態まで確認することをおすすめします。
「戸籍上の姓名」はいつから設定できるようになった?
「戸籍上の姓名」という項目がGoogleアカウントの画面に表示されるようになった時期については、Google公式ヘルプで現在の機能や用途は確認できますが、一般利用者向けに「この日から全アカウントで追加された」と断定できる導入日が明示されているとは限りません。
Googleの機能は段階的に展開されたり、アカウントの状態や利用サービスによって表示項目が異なったりする場合があります。そのため、画面に最近現れたことだけを根拠に、全利用者に対する導入時期を特定するのは避けた方が正確です。
現在はGoogle公式ヘルプに戸籍上の姓名について独立した案内があり、Googleアカウントの「個人情報」から確認・変更する手順も案内されています。時期よりも、現在どのような目的で使われる情報なのかを理解しておくことが重要です。
YouTubeのコメントにはGoogleアカウントの本名が出る?
YouTubeについてはGoogleアカウントのプロフィールと分けて考える必要があります。現在のYouTubeではYouTubeチャンネル名をGoogleアカウントの名前とは別に設定できます。Google公式ヘルプでも、YouTubeチャンネルの名前や画像を変更してもGoogleアカウントの名前や画像には影響しないことが案内されています。
YouTubeには「チャンネル名」に加えて「@」から始まる「ハンドル」もあります。ハンドルはチャンネル固有の識別子で、コメント、メンション、チャット、ショート動画などにも表示されます。
そのため、YouTubeでコメントするときの公開上の身元は、Googleアカウントに設定した戸籍上の姓名をそのまま表示する仕組みとして考えるのではなく、YouTube側のチャンネル名・ハンドル・プロフィール画像を確認するのが確実です。
YouTube公式ヘルプでは、プロフィールカードにチャンネル名、画像、ハンドルなどの公開情報が表示されると説明されています。コメント前に自分のチャンネルページを開き、現在のチャンネル名とハンドルを確認しておけば、本名を意図せず公開するリスクを減らせます。[参照]
名前を変更するときに注意したいポイント
Googleアカウントの名前を変更しても、YouTubeのチャンネル名まで同時に変更されるとは限りません。逆にYouTubeのチャンネル名を変更しても、その変更はYouTube内のものとして扱われ、Googleアカウントの名前には反映されません。
また、Googleアカウントではサービスによってプロフィール情報の表示方法が異なることがあります。そのため、匿名性を重視するのであれば、Googleアカウントの設定だけで判断せず、YouTubeなど実際に利用するサービスで第三者からどう見えるかを確認するのが確実です。
特にコメント投稿、レビュー、ファイル共有など、知らない人と接点が生まれる機能を利用する前には、表示名、プロフィール画像、チャンネル名、ハンドルなどを一度チェックしておくとよいでしょう。
まとめ|「本人確認用の氏名」と「公開する名前」を区別して設定しよう
Googleアカウントの「名前」「ニックネーム」「表示名」「戸籍上の姓名」は、それぞれ役割が異なります。中でも戸籍上の姓名は本人確認や法令対応などに利用される正式な氏名で、表示名とは同一である必要がありません。
一方、表示名やプロフィール情報はGoogleサービスを利用する他のユーザーから見える可能性があります。ニックネームも状況によって他のユーザーに表示される可能性があるため、本名を公開したくない場合には公開範囲まで確認することが大切です。
YouTubeではGoogleアカウント名とは別にチャンネル名とハンドルを管理できます。本名をネット上に出したくない場合は、「Googleアカウントの戸籍上の姓名」と「Googleの表示名」、さらに「YouTubeのチャンネル名・ハンドル」を別々の設定として確認することがポイントです。


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