Googleマップの口コミには文章だけでなく写真や動画も投稿できるため、店舗や施設を撮影した写真に従業員や利用者が写り込んでしまうことがあります。本人が公開を望んでいない顔や、職場内部の公開したくない情報が写っている場合、「どうすれば削除してもらえるのか」「勤務先へ話を通さず本人から申請できないのか」と困ることがあります。
Googleは、マップのユーザー投稿コンテンツについてプライバシーに関するポリシーを設けています。特にGoogleは、本人の許可なく人物を識別できる写真・動画を公開しないよう投稿者へ求めており、自分の顔などがユーザー投稿写真に写っていて削除を希望する場合は、その画像自体から問題を報告するよう案内しています。Googleマップのプライバシーポリシー[参照]
重要なのは「口コミ本文を報告すること」と「問題の写真そのものを報告すること」を区別することです。また、通常のポリシー違反報告で削除されなかったからといって、それだけで打つ手がなくなるわけではありません。写真単位の報告、再審査の選択肢、権利侵害が問題になる場合のGoogle法的削除リクエストなどを順番に検討できます。
- Googleマップでは口コミの文章と写真は別々に報告できる
- 人物が写っているだけで必ず削除されるわけではない
- Googleのストリートビューと一般ユーザーの投稿写真は扱いが違う
- まず行いたいのは問題の写真そのものからの報告
- 「個人情報」で報告しても削除されない理由
- 顔だけではなく「会社に知られると困る物」が写っている場合
- 削除理由は事実に沿って申告することが重要
- ビジネスプロフィールの管理者でなくても写真は報告できる
- 通常の報告で削除されなかったら再審査の選択肢を確認する
- ポリシー報告とは別に「法的な理由による削除リクエスト」もある
- 法的削除フォームは「通常報告の別ルート」というだけではない
- 「会社に知られず削除したい」場合に理解しておきたいこと
- 投稿者へ直接削除をお願いする方法もあるが慎重に
- 削除申請前に記録しておくとよいもの
- 削除を急ぐ場合の現実的な手順
- まとめ|Googleマップの口コミ写真は写真単位で報告できる
Googleマップでは口コミの文章と写真は別々に報告できる
最初に確認したいのは、削除してほしい対象そのものを報告しているかどうかです。Googleマップでは口コミ文章だけでなく、投稿された写真や動画についても個別に「問題を報告」できます。
パソコンの場合、Googleマップで対象となる場所を表示し、写真一覧から問題の写真を開き、メニューから「問題を報告」を選択します。Googleの公式ヘルプにも、場所を検索して問題の写真・動画を開き、その写真のメニューから報告する手順が掲載されています。Googleマップ「コンテンツを報告、修正する」[参照]
つまり、口コミ本文に問題がなく「添付写真に従業員が写っていること」が問題なのであれば、口コミ全体だけを報告するより、問題になっている写真を開いて写真そのものを対象として報告することが重要です。
人物が写っているだけで必ず削除されるわけではない
一方、「人が写っている写真ならGoogleが必ず削除する」と考えるのも正確ではありません。写真の状況や人物の識別可能性、撮影場所、プライバシー侵害の程度などによってGoogle側の判断は変わり得ます。
Googleのマップユーザー投稿コンテンツに関するプライバシーポリシーでは、本人の許可なく識別可能な人物が写った写真や動画を公開しないよう案内しています。また、私有住宅内部など一般の人が立ち入れない場所や撮影禁止場所で撮影されたコンテンツについても制限を設けています。Googleのプライバシーに関する規定[参照]
そのため、例えば顔が明瞭に写って本人を特定できる写真と、店内の遠方に後ろ姿が小さく写り込んでいる写真では、同じように扱われるとは限りません。
Googleのストリートビューと一般ユーザーの投稿写真は扱いが違う
Googleマップで人物が写った写真について調べると、「顔には自動的にぼかしが入る」という情報が見つかることがあります。しかし、これはすべてのGoogleマップ写真に当てはまるわけではありません。
Googleによると、ストリートビューなど特定の画像では顔やナンバープレートを識別しにくくするためのぼかし処理があります。一方、一般ユーザーが投稿する通常写真には、そのような自動ぼかしが適用されない場合があります。Googleマップのプライバシーについて[参照]
したがって、口コミ投稿者が撮影した店内写真に従業員の顔がそのまま掲載されていても、「Googleがそのうち自動で顔をぼかしてくれる」とは期待しない方がよいでしょう。
まず行いたいのは問題の写真そのものからの報告
一般ユーザーが投稿した写真であれば、まずGoogleマップ上で問題の写真を直接開いて報告します。パソコンでは、おおむね次の流れです。
- Googleマップで対象となる店舗・施設・場所を開く
- 写真一覧を開く
- 削除してほしい写真を表示する
- 写真のメニューから「問題を報告」を選択する
- 表示される選択肢の中から実態に最も近い理由を選ぶ
- 必要な情報を入力して送信する
スマートフォンでも、場所を開いて写真一覧から対象写真を選択し、報告アイコンまたはメニューから報告できます。画面構成はGoogleマップのバージョンによって変わることがあるため、表示されている項目に従ってください。Googleマップの写真・動画の報告方法[参照]
報告理由を選択するときは、削除してほしい気持ちに近い項目ではなく、実際に写真のどの部分がGoogleのポリシーに抵触すると考えるのかに最も合う理由を選ぶことが大切です。
「個人情報」で報告しても削除されない理由
Googleへ報告しても、必ず削除されるわけではありません。Googleは報告されたコンテンツをポリシーに照らして審査するため、「削除してほしい」という本人の希望だけで自動的に削除される仕組みではありません。
Googleの報告状況には、処理中、削除済み、削除されなかった、復元された、といった状態があります。削除されないケースについてGoogleは、削除を裏付ける情報が十分でない場合などがあると説明しています。報告後の処理について[参照]
例えば「個人情報」を理由にしていても、問題となっている人物が小さすぎて識別できない、何が問題なのかGoogle側で確認できない、といった場合には削除されない可能性があります。
顔だけではなく「会社に知られると困る物」が写っている場合
写真に人物だけでなく、社内資料、氏名、電話番号、顧客情報、社員証、個人的な書類などが写っている場合は、その内容自体がGoogleのプライバシーポリシーに該当しないか確認する必要があります。
Googleは、クレジットカード情報、医療記録、政府発行の身分証明書など、私的・機密性の高い情報を含むコンテンツを認めていません。また、Googleのポリシー上の「個人情報」は、識別可能な存命人物に関する情報で、悪用された場合などに危害のリスクが生じ得る情報として説明されています。Googleの個人情報に関する説明[参照]
ただし、「会社に見つかると自分が困る」という事情そのものは、Googleの削除基準とは別問題です。写っている物が単に勤務先に知られたくない私物なのか、個人情報・機密情報なのか、撮影禁止場所の情報なのかによって扱いが変わります。
削除理由は事実に沿って申告することが重要
早く削除してほしい状況でも、実際には該当しない理由を選んだり、事実と異なる説明をしたりするべきではありません。Googleが確認できる具体的な問題を正確に伝えることが重要です。
例えば、本人の顔が明瞭に写っているのであれば「写真の右側に写っている従業員が申請者本人であり、顔から個人を識別できる」といった事実関係がポイントになります。社員証に氏名が読める状態で写っているなら、その事実も重要です。
逆に「会社にバレたくないから個人情報ということにする」という申告は避けましょう。Googleのポリシーに該当する部分があるなら、その部分を正確に申告する方が適切です。
ビジネスプロフィールの管理者でなくても写真は報告できる
ここは誤解されやすい点です。一般ユーザーが投稿した不適切な写真を報告するために、必ずしもその場所のGoogleビジネスプロフィールを管理している必要はありません。
Googleの公式ヘルプでは、一般のGoogleマップ利用者が場所を検索し、写真や動画を開いて「問題を報告」する手順が案内されています。Google公式の報告手順[参照]
したがって、「会社のビジネスプロフィールへログインできないから何もできない」というわけではありません。まず本人のGoogleアカウントから対象写真を直接報告する方法を確認できます。
通常の報告で削除されなかったら再審査の選択肢を確認する
Googleは、報告した口コミやメディアについて、条件を満たす場合には削除されなかった判断に対して1回の再審査を申し立てられる場合があると案内しています。報告状況を確認できる機能も用意されています。Googleマップの報告・再審査に関する案内[参照]
一度「削除されませんでした」となったからといって、同じ報告を何度も機械的に送るより、利用可能な再審査手続きが表示されていないか確認する方がよいでしょう。
その際には、単に「嫌だから削除してください」ではなく、Googleのプライバシーポリシーのどの部分に関係するのかを整理しておくと状況を説明しやすくなります。
ポリシー報告とは別に「法的な理由による削除リクエスト」もある
Googleには通常のGoogleマップの「問題を報告」とは別に、法律上の権利を侵害していると考えるコンテンツについて申告するための「法的な理由でコンテンツを報告する」窓口があります。
Googleは、コンテンツが法律または自分の権利を侵害していると考える場合、対象となるGoogleサービスと報告理由を選択し、具体的なコンテンツのURLなどを提出する仕組みを用意しています。Google「法的な理由でコンテンツを報告する」[参照]
ビジネスプロフィールを管理していることと、自分自身の権利侵害についてGoogleへ申し立てることは同じではありません。そのため「ビジネスリスティングの管理者ではない」という理由だけで、すべての法的申告手段がなくなるとは限りません。
法的削除フォームは「通常報告の別ルート」というだけではない
注意したいのは、通常の報告で削除されなかったからといって、法的削除フォームへ同じ内容を送れば必ず削除されるわけではないことです。
法的申告では「何となくプライバシーが気になる」ということではなく、どのような権利が侵害されていると考えるのかを説明する必要があります。Googleも、申請時には問題となっている具体的なURLを提示するよう求めています。
肖像、プライバシー、個人情報などに関する法的評価は、撮影場所、写真の内容、人物の特定可能性、公開の態様など個別事情によって異なります。法律上削除を請求できるか断定できないケースでは、必要に応じて弁護士などの専門家へ相談することも選択肢になります。
「会社に知られず削除したい」場合に理解しておきたいこと
Googleへ本人から報告すること自体について、勤務先の許可を取らなければならないという一般的なGoogleマップの報告手順にはなっていません。自分が写っているユーザー投稿写真について、自分のGoogleアカウントから報告できます。
ただし、「Googleへ申請すれば会社には絶対に知られない」と保証することもできません。審査や法的手続きの内容、投稿者との関係、対象コンテンツの性質によって状況は異なります。法的申告を行う場合には、フォームに表示される個人情報の取り扱いや申請に関する説明を確認してから送信してください。
また、写真に写っている「会社に知られるとまずい物」が会社所有物、社内の機密資料、顧客情報などである場合は、個人のプライバシーとは別に会社側の情報管理上の問題が生じている可能性があります。その場合まで「会社へ絶対に知らせず処理できる」と考えるのは避けた方がよいでしょう。
投稿者へ直接削除をお願いする方法もあるが慎重に
投稿者を知っている場合は、Googleの審査を待たず、投稿者本人へ「人物が写っているため写真を削除してほしい」「顔を隠した写真へ差し替えてほしい」とお願いする方法もあります。投稿者自身であれば、自分がGoogleマップへ投稿した写真を削除できます。
ただし、Googleマップ上の知らない投稿者を個人的に特定したり、別のSNSまで探して執拗に連絡したりすることはおすすめできません。トラブルにつながる可能性があります。
投稿者と安全に連絡できる既存の関係がないのであれば、まずGoogleが用意している報告機能を利用する方が無難です。
削除申請前に記録しておくとよいもの
問題の写真が突然削除されたり、口コミが編集されたりすると、後から状況を説明するのが難しくなることがあります。深刻なプライバシー問題や権利侵害が疑われる場合は、申請前に必要最小限の記録を残しておくとよいでしょう。
- 対象となるGoogleマップの場所
- 問題の口コミ・写真が分かる画面
- 投稿者名
- 写真の掲載日時など表示されている情報
- 問題となっている写真のURL
- 自分が写っている位置と、識別できる理由
- 個人情報などが写っている場合は、その箇所
- Googleへ報告した日時と結果
ただし、写真に他人の個人情報が含まれている場合、そのスクリーンショットをSNSや掲示板へ公開して相談するのは避けましょう。問題となっている画像をさらに拡散することになりかねません。
削除を急ぐ場合の現実的な手順
Googleマップの口コミ写真に自分や従業員が識別できる状態で写っており、早めに対応したい場合は、次の順番で整理すると分かりやすくなります。
- 問題の口コミではなく「写真そのもの」を開く
- 写真のURLやスクリーンショットなど必要な記録を残す
- 写真の「問題を報告」から、事実に合う理由で申告する
- Googleのプライバシーポリシーに該当する点を具体的に整理する
- 報告状況を確認し、利用可能なら再審査を申し立てる
- 法律上の権利侵害があると考える場合はGoogleの法的削除窓口を確認する
- 重大な権利侵害で判断が難しい場合は法律の専門家への相談を検討する
特に「口コミの個人情報として報告したが消えなかった」という場合には、口コミ文章ではなく問題の写真自体を対象に報告できているかを最初に確認する価値があります。
まとめ|Googleマップの口コミ写真は写真単位で報告できる
Googleマップの口コミ写真に従業員など識別可能な人物が写っている場合、口コミ本文とは別に、問題の写真そのものから削除のための報告を行えます。Googleはユーザー投稿コンテンツについてプライバシーポリシーを定めており、許可なく識別可能な人物を撮影した写真・動画を公開しないよう案内しています。Googleマップのプライバシーポリシー[参照]
ただし、人物が写っているという理由だけで機械的にすべての写真が削除されるわけではありません。まず対象写真から正しい理由で報告し、削除されなかった場合には報告状況や再審査の選択肢を確認するのが基本です。
通常のポリシー報告とは別に、コンテンツが法律や自分の権利を侵害していると考える場合には、Googleの法的削除リクエストという別の窓口もあります。Googleの法的削除窓口[参照]
「会社に知られると困る」という事情だけで削除が認められるとは限らないため、申請では事実と異なる理由を使わず、顔が識別できる、個人情報が写っている、私的な場所で許可なく撮影されたなど、実際に問題となっている点を正確に伝えることが重要です。また、Googleへの申請が勤務先に絶対知られないと保証することもできないため、特に法的申告や会社の機密情報が関係するケースでは、申請画面の説明を十分確認してから手続きを進めることが大切です。


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