「昔、楽天にもオークションサイトがあった気がする」と記憶している人は少なくありません。その記憶は間違いではなく、楽天には実際に「楽天オークション」というサービスが存在していました。「楽オク」という略称で覚えている人もいるでしょう。
楽天グループの公式沿革にも、1998年に「楽天オークション」の前身となる「楽天スーパーオークション」がスタートし、2016年に個人間売買の「ラクマ」へ移行したことが記録されています。[参照] 楽天グループ公式「楽天の歴史」
現在検索しても当時の楽天オークションが出てこないのは、名称を勘違いしているからではなく、サービス自体がすでに終了しているためです。ここでは楽天オークションがどのようなサービスだったのか、いつ終了したのか、楽天スーパーオークションや現在のラクマとは何が違うのかを整理します。
楽天オークションは実際に存在したサービス
楽天オークションは、楽天グループで提供されていたインターネットオークションサービスです。商品を出品し、購入希望者が入札して、オークション終了時の条件に応じて落札者が決まる仕組みがありました。
そのため、「昔はヤフオクだけでなく楽天にもオークションがあった」という記憶は正しいものです。楽天オークションは「楽オク」と呼ばれることもあり、出品・入札・落札後の取引などを行うサービスとして長期間運営されていました。
実際に楽天が2016年に公開したメンテナンス情報にも、「楽天オークション」の出品や落札後手続きといった機能が明記されています。[参照] 楽天オークション公式のお知らせ
前身は「楽天スーパーオークション」だった
名称について記憶が曖昧になりやすい理由の一つが、「楽天スーパーオークション」という名前も存在していたことです。楽天グループの公式沿革によると、1998年7月に楽天オークションの前身となる「楽天スーパーオークション」が開始されています。[参照] 楽天グループ公式沿革
したがって、「楽天オークションだった気もするし、楽天スーパーオークションだった気もする」という記憶になるのは不自然ではありません。楽天のサービスには長い歴史があり、時期によって名称やサービス体系が変化しています。
また、楽天市場のショップが参加するオークション企画なども存在したため、利用していた時期や購入した商品によって「楽天市場のオークションだった」という記憶になっている場合もあります。
楽天オークションは2016年にサービス終了
楽天オークションは現在利用できません。2016年にサービス終了が決まり、楽天の当時の公式情報にも「楽天オークションのサービス終了に伴い」と明記されています。楽天の広告関連資料でも2016年8月に、楽天オークションのサービス終了に伴って広告販売を終了したことが案内されています。[参照] 楽天公式 2016年8月24日のお知らせ
通常のオークションサービスは2016年10月31日をもって終了しました。その後もしばらく取引履歴などを確認するための「マイオークション」が残されていましたが、こちらも2017年3月10日10時に閲覧が停止され、すべての機能提供が終了しています。[参照] 楽天オークション「マイオークションの提供終了のお知らせ」
そのため現在「楽天オークション」と検索しても、当時と同じサイトへログインして昔のオークションを利用することはできません。
楽天の公式沿革では「ラクマに移行」と説明されている
楽天グループの現在の公式沿革を見ると、楽天スーパーオークションから続いたサービスについて、2016年に個人間の売買取引を行うフリマアプリ「ラクマ」に移行したと説明されています。[参照] 楽天グループ公式「楽天の歴史」
ここで注意したいのは、楽天オークションが単純に「ラクマ」という名前へ変更され、まったく同じサービスが継続したわけではないことです。オークションとフリマでは、売買方法に大きな違いがあります。
楽天オークションでは入札によって価格が変化し、終了時に落札者が決まるというオークション形式が中心でした。一方、フリマサービスでは出品者が販売価格を設定し、その価格を基準に購入する方式が基本になります。
楽天オークションとラクマは何が違う?
最も分かりやすい違いは価格の決まり方です。例えば中古品を1,000円から楽天オークションへ出品し、複数の購入希望者が入札すれば、1,200円、1,500円、2,000円というように価格が上がり、最終的な落札価格が決まることがあります。
一方、フリマ形式では出品者が最初から「2,000円」と販売価格を決めて出品するのが基本です。購入希望者とのやり取りによって価格を変更することはあっても、オークションのように入札者同士が競って自動的に価格が上がっていく仕組みとは異なります。
そのため、昔の楽天オークションを使っていた人が現在のラクマを見ると、「楽天の個人間売買サービスではあるけれど、昔使っていたものとは違う」と感じるのは自然です。
「官公庁オークション」も楽天に存在していた
楽天では一般的な楽天オークション以外に「官公庁オークション」も提供されていました。これは官公庁によるインターネット公売や公有財産売却などに関連するサービスでした。
楽天オークション公式のお知らせによると、この官公庁オークションは通常の楽天オークションより早く、2016年3月31日をもって終了しています。[参照] 楽天「官公庁オークション終了のお知らせ」
当時、自治体関連の商品や不動産などを楽天で見た記憶がある場合は、通常の「楽オク」ではなく、この官公庁オークションを利用していた可能性もあります。
楽天オークションが存在した証拠は今も公式サイトに残っている
サービス終了から長い年月が経過しているため、「本当にそんなサイトがあったのだろうか」と感じることもありますが、楽天グループ自身の公式ページに現在も記録があります。
楽天グループの沿革には1998年7月の「楽天スーパーオークション」開始と2016年のラクマへの移行が記載されています。また、楽天ブログ上に残る「楽オクからのお知らせ」には、出品機能、落札後手続き、配送方法、サービス終了に伴う変更など、当時実際に利用されていた機能について多数の告知が保存されています。
例えば2016年4月にも、楽天オークションへ「はこBOON」「クリックポスト」「スマートレター」「ミニレター」といった配送方法を追加する公式告知が掲載されていました。[参照] 楽天オークション公式・機能リリース一覧
「楽天市場のオークション」と記憶している場合も間違いとは限らない
昔の記憶では「楽天オークション」という独立サービスではなく、「楽天市場の中でオークションをやっていた」と覚えている人もいます。これも完全な勘違いとは限りません。
楽天市場のショップが出品するオークション商品も存在しており、楽天市場の当時のメンテナンス情報には「スーパーオークション」という機能名が登場しています。[参照] 楽天市場 2016年のメンテナンス情報
つまり「楽天オークション」「楽天スーパーオークション」「楽天市場で見たオークション」という複数の記憶が残っていても不思議ではありません。長期間のサービス展開の中で、楽天のオークション関連サービスには複数の名称・形態が存在したためです。
今も「楽天○○オークション」というサービスがある場合は別物
現在インターネットで検索すると、「楽天」という名前が付いたオークション関連ページが見つかる場合があります。しかし、それを見て「楽天オークションが復活した」と判断するのは早計です。
例えば競走馬を取り扱う「サラブレッドオークション」は現在もありますが、公式FAQでは2016年9月から楽天オークションを使わず、独自のオークションシステムへリニューアルしたことが説明されています。[参照] サラブレッドオークション公式FAQ
昔の「楽天オークション(楽オク)」は一般利用者が幅広い商品を出品・落札できたサービスであり、現在存在する個別分野のオークションサービスとは区別して考える必要があります。
楽天オークションの歴史を簡単に整理
記憶を整理すると、楽天のオークション関連サービスの大まかな流れは次のようになります。
| 時期 | 主な出来事 |
|---|---|
| 1998年7月 | 楽天オークションの前身「楽天スーパーオークション」がスタート |
| その後 | 「楽天オークション(楽オク)」としてオークションサービスを展開 |
| 2016年3月31日 | 楽天の官公庁オークションが終了 |
| 2016年 | 楽天が楽天オークションのサービス終了を発表 |
| 2016年10月31日 | 楽天オークションの通常サービスが終了 |
| 2017年3月10日 | 取引履歴などを確認する「マイオークション」の提供も終了 |
楽天グループは公式沿革で、2016年に個人間売買のフリマアプリ「ラクマ」へ移行したと位置付けています。そのため、現在の楽天系CtoCサービスを探している場合は、昔の楽天オークションではなくラクマを思い浮かべると関係性を理解しやすくなります。
まとめ:楽天オークションは実在したので記憶違いではない
「楽天オークションというサイトが昔あった」という記憶は間違いではありません。楽天には実際に楽天オークション、通称「楽オク」が存在し、その前身となる「楽天スーパーオークション」は1998年にスタートしています。
楽天オークションは2016年にサービス終了となり、通常サービスは2016年10月31日で終了しました。その後残されていた取引履歴などのマイオークション機能も2017年3月10日に提供終了しています。
楽天グループの公式沿革では、この流れを2016年のフリマアプリ「ラクマ」への移行として説明しています。ただし、昔の楽天オークションと現在のラクマでは、入札で価格が決まるオークションと、設定価格を基本に売買するフリマという違いがあります。
したがって、「昔、楽天でヤフオクのように入札して商品を買った記憶がある」「楽オクという名前を覚えている」という場合、その記憶にはきちんと根拠があります。現在見つからないのは記憶違いだからではなく、長年運営された楽天オークションが2016年に終了しているためです。


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