光回線を使用しているにも関わらず、有線接続で上下92Mbps程度しか速度が出ない場合、「回線やケーブルに問題があるのでは?」と疑問に思うかもしれません。
特に、光回線の工事が20年以上前に行われた場合、古い設備やケーブル規格の影響が考えられます。
本記事では、光回線の速度が100Mbps以上出ない原因と、解決策について詳しく解説します。
光回線の速度が100Mbps以上出ない主な原因
光回線が100Mbpsの上限に制限されてしまう原因として、以下の点が考えられます。
1. ONU(光回線終端装置)の仕様
光回線の信号を家庭用のインターネット回線に変換する装置「ONU(光回線終端装置)」が、100Mbpsの最大速度に制限されている可能性があります。
古いONUでは、1Gbps以上の通信に対応していない場合があります。
- 確認方法:ONUの型番を調べ、1Gbps対応か確認する
- 対策:プロバイダに連絡し、最新のONUに交換してもらう
2. ルーターのWANポートやLANポートの規格
使用しているルーターのLANポートやWANポートが100Mbpsまでの対応である可能性があります。
ルーターの仕様を確認し、以下の点をチェックしましょう。
- WANポート、LANポートが「100Mbps」か「1Gbps」対応かを確認
- ギガビット対応(1000BASE-T)のルーターを使用しているか
対策:ルーターが古い場合は、1Gbps対応のルーターに交換する
3. LANケーブルの規格
LANケーブルの規格が「CAT5(100Mbps)」である場合、最大速度が100Mbpsに制限されてしまいます。
高速通信を実現するためには、CAT5e以上(できればCAT6やCAT7)のケーブルを使用しましょう。
対策:LANケーブルをCAT6以上のものに交換する
4. 建物内の配線や光回線の規格
自宅が20年以上前に光回線の工事を行った場合、建物内の光ファイバー設備や、光回線の規格が古い可能性があります。
光回線には以下のような規格があります。
回線種類 | 最大速度 | 主な特徴 |
---|---|---|
Bフレッツ | 100Mbps | 古い光回線方式(NTTの初期の光回線) |
フレッツ 光ネクスト | 1Gbps | 現在の主流の光回線 |
フレッツ 光クロス | 10Gbps | 超高速回線(対応エリア限定) |
もし古い「Bフレッツ」回線を利用している場合、回線速度が100Mbpsで制限されてしまいます。
対策:回線の種類を確認し、プロバイダに「光ネクスト」へのアップグレードが可能か問い合わせる
5. 電柱から自宅までの光ファイバーの問題
20年前の光回線工事では、古い光ファイバーケーブルが使われている可能性があります。
特に、電柱から自宅までの光ファイバーが古い規格(G-PONではなくB-PONなど)だと、最大速度が制限されることがあります。
対策:プロバイダに「回線設備の点検」や「光ファイバーの交換」が可能か相談する
速度を向上させるための対策まとめ
光回線の速度を改善するために、以下の手順を実施しましょう。
1. 速度制限の原因を特定する
- ONUの型番を確認し、1Gbps対応か調べる
- ルーターのLAN/WANポートの仕様を確認する
- LANケーブルの規格をチェック(CAT6以上推奨)
- 光回線の種類を確認(「Bフレッツ」の場合は要変更)
2. 設備のアップグレードを検討する
- プロバイダに連絡し、ONUや回線のアップグレードが可能か相談
- ルーターを「ギガビット対応」に変更
- LANケーブルをCAT6以上に交換
3. 実際の回線速度を測定して確認
- 「Fast.com」「Googleスピードテスト」「BNRスピードテスト」などで測定
- Wi-Fiではなく有線接続で測定する
- 速度が変わらない場合はプロバイダのサポートに連絡
まとめ
光回線の速度が100Mbpsで制限される原因として、以下の要因が考えられます。
- ONUが100Mbps対応で制限されている
- ルーターのWANポートやLANポートが100Mbpsまでしか対応していない
- LANケーブルの規格が古い(CAT5など)
- 光回線の契約が古い(Bフレッツなど)
- 電柱から自宅までの光ファイバーが古い規格で制限されている
まずは、ONUやルーターの仕様を確認し、設備のアップグレードを検討することが重要です。
プロバイダに相談し、光回線の最新プランや機器の交換が可能か確認してみましょう。
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