中国の動画サイト「bilibili(ビリビリ)」は、日本のニコニコ動画と非常によく似た“コメントが画面上を流れる”視聴体験を提供するプラットフォームとして知られています。初めて見ると驚く人も多いですが、実はこの仕組みには文化的背景と歴史的なつながりがあります。本記事では、bilibiliの特徴やニコニコ動画との関係性、なぜ同じようなコメント方式が生まれたのかをわかりやすく解説します。
bilibili(ビリビリ)とはどんな動画サイトか
bilibili(哔哩哔哩/ビリビリ)は中国最大級の動画共有プラットフォームの一つで、アニメ・ゲーム・音楽・エンタメ・教育・ライブ配信など幅広いジャンルを扱っています。
特徴的なのが、動画上をコメントが横に流れる「弾幕(ダンム)」システムで、視聴者同士がリアルタイム感覚で交流できる仕組みです。
これは視聴体験そのものをエンタメ化する構造となっており、単なる動画視聴とは異なる文化圏を形成しています。
ニコニコ動画との技術的・文化的な共通点
ニコニコ動画とbilibiliは、コメント表示方式が非常によく似ています。
具体的には、
- 動画に重なる横スクロールコメント
- タイミング同期型コメント表示
- 視聴者参加型体験
- ネタ文化・ミーム文化
といった構造が共通しています。
bilibiliは初期段階で日本の動画文化、とくにニコニコ動画の影響を受けて設計されたと言われており、システム思想自体が似ているのが理由です。
「弾幕文化」が中国で定着した理由
中国では、個人発信型メディア文化とファンコミュニティ文化が非常に強く、視聴者同士のリアクション共有が重視される傾向があります。
弾幕コメントは、
・一体感の演出
・共感の可視化
・感情共有の即時性
という心理的メリットがあり、若年層を中心に急速に定着しました。
実例として、アニメ視聴時に「ここ熱い」「神作画」「泣いた」などのコメントが一斉に流れることで、集団視聴体験の没入感が生まれます。
bilibiliとニコニコ動画の違い
似ている一方で、現在の規模や構造には大きな違いもあります。
| 項目 | ニコニコ動画 | bilibili |
|---|---|---|
| 市場規模 | 日本中心 | 中国国内巨大市場 |
| ジャンル | サブカル寄り | 総合プラットフォーム |
| ビジネスモデル | プレミアム会員制 | 広告+課金+IP展開 |
bilibiliはアニメ・ゲーム企業とのIP連携や教育事業など、総合エンタメ企業としての発展を遂げています。
グローバル化する動画文化の中の弾幕システム
現在では弾幕文化は中国・日本だけでなく、アジア圏を中心に広がりつつあります。
YouTubeやTwitchのチャット文化とも構造的に近く、「視聴+同時反応」という体験型視聴モデルが主流になりつつあります。
bilibiliとニコニコ動画は、その先駆的存在とも言えるプラットフォームです。
まとめ
bilibili(ビリビリ)は、中国版ニコニコ動画とも言える存在であり、弾幕コメント文化を軸に独自の動画エンタメ圏を形成しています。
ニコニコ動画と似ている理由は、技術的模倣だけでなく、「視聴体験そのものをエンタメ化する文化思想」が共通しているためです。
動画サイトは単なる視聴ツールから、参加型エンタメ空間へと進化しており、bilibiliとニコニコ動画はその象徴的存在と言えるでしょう。


コメント