ブログ/マイクロブログサービス「Tumblr」は、しばしば「オープンソースか」「オープンソースコミュニティと関わりがあるか」といった疑問があがります。本記事では、その歴史や技術面、最近の動きから「Tumblrとオープンソースコミュニティとの関係性」を整理します。
Tumblrの基本情報
Tumblrは2007年に誕生したマイクロブログ/ソーシャルプラットフォームで、多様なコンテンツ(テキスト・画像・動画など)を気軽に投稿・共有できるサービスです。[参照]。現在はAutomatticの運営下にあります。[参照]
かつてはブログ文化やアート投稿、ファンカルチャーなどで人気を博し、「Reblog(再投稿)」などを通じてコンテンツが拡散されやすい環境が特徴でした。[参照]
過去に公開されたオープンソース系ツール――Tumblrの技術貢献
実はTumblrは、自社インフラ改善のために開発したツールのいくつかを、オープンソースとして公開していたことがあります。たとえば、Kubernetesを使ったワークフローのためのユーティリティツール群を「オープンソースコミュニティ」に提供した旨が報告されています。[参照]
こうした事実は、Tumblrが内部技術を閉じたまま運用するサービスではなく、自らの “裏側の技術” をある程度オープンにし、広く技術コミュニティと共有したいという姿勢を持っていたことを示しています。[参照]
ただし「Tumblr自体」がオープンソースではない
重要なのは、「Tumblrのサービス全体(プラットフォーム全体)」がオープンソースである、という意味ではない点です。公開されたツールはあくまで「補助的なユーティリティ」に過ぎず、Tumblr本体のソースコード — UI 挙動、投稿データ構造、バックエンドの仕様など — が公開された形跡は一般的に確認されていません。
また、過去に「Tumblr がオープンソース化されるか」という議論があったものの、それは実態が不透明なままで、実際のオープンソース化は進んでいない、という報告もあります。[参照]
最近の動き:オープンプロトコル対応への布石?
2022年、Tumblrの親会社 Automattic の CEO によって、ソーシャルの分散型プロトコルである ActivityPub のサポートが検討されている、との発表がありました。[参照]。これは、いわゆる「Fediverse(分散型SNSネットワーク)」との互換性を意識した動きです。
ただし、公式ドキュメントなどで「完全対応完了!」と断言されているわけではなく、2025年時点でも「移行準備中/検討中」というステータスが続いています。[参照]
オープンソースコミュニティとの関わりはどこまで?――結論的整理
- ✅ いくつかのインフラ/開発用ツールはオープンソースとして公開されたことがある。
- ❌ ただし、Tumblrの“コア部分”そのもの(サービス全体)はオープンソースではない。
- ⚠ ただし、分散型SNSの標準プロトコルであるActivityPubへの対応検討など、「オープン/分散型の流れ」を意識した動きはある。
なぜオープンソース化されていないのか — 背景と可能性
ひとつには、ソーシャルサービスは単にコードの公開だけでなく、運用・スケーラビリティ・プライバシー・著作権など、複雑な問題を抱えるためです。それゆえ、内部仕様をクローズドに維持する必要があるのかもしれません。
しかし、親会社がオープンソースへの理解がある WordPress を運営する Automattic であること、ActivityPub 対応を検討中であることなどを考えると、将来的にコードの一部公開や仕様のオープン化が進む可能性はゼロではありません。
まとめ
Tumblrは「完全なオープンソースプロジェクト」ではありません。ただし、自社で使っていたインフラ系ツールをオープンソースとして公開したことがあり、限定的ながらオープンソースコミュニティとの関わりがあります。
また、分散型SNSとの連携(ActivityPub対応)検討など、オープンなネットワークを意識した最近の動きもあります。したがって「まったく関係がない」というわけではなく、“部分的/限定的な関与”がある、というのが現状の最も正確な理解です。
Tumblrの将来において、オープンソース化やより広い開発コミュニティとの協調が進むか、引き続き注目されます。

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