VirusTotalでファイルをアップロードする際、同じハッシュ値を持つファイルが既にスキャンされている場合、どのような挙動が発生するのでしょうか?本記事では、VirusTotalにおけるファイルの再アップロードとハッシュ値の関連について、具体的に解説します。
VirusTotalとは?
VirusTotalは、ファイルやURLをスキャンし、複数のアンチウイルスエンジンを使って安全性をチェックするオンラインサービスです。ユーザーがアップロードしたファイルに対して、ウイルスやマルウェアが含まれていないかを検査し、その結果を提供します。
ファイルが既にスキャンされている場合、VirusTotalはそのハッシュ値(MD5、SHA-1、SHA-256など)を使って、重複したファイルを識別します。
同じハッシュ値のファイルがアップロードされた場合
VirusTotalでは、ファイルがアップロードされると、そのファイルのハッシュ値が計算され、過去に同じハッシュ値のファイルが存在する場合、既存のスキャン結果が表示されます。この場合、ユーザーが再度ファイルをアップロードしても、新たにスキャンすることなく、以前のスキャン結果が表示されるだけです。
したがって、すでに同じハッシュ値のファイルがスキャンされている場合、その結果が表示され、新たなファイルはアップロードされません。VirusTotalは、ファイルの内容が同じであれば、重複したスキャンを避け、既存の結果を提供します。
スキャン結果の表示について
同じハッシュ値のファイルがアップロードされた場合、VirusTotalのウェブサイト上で「このファイルは既にスキャンされました」といったメッセージが表示され、以前のスキャン結果がそのまま利用されます。これにより、同じファイルが何度もスキャンされることなく、効率的に結果を取得できます。
ただし、新たにファイルが変更された場合や別のフォーマットでアップロードされた場合、ハッシュ値が異なるため、新たにスキャンが行われます。この際、スキャン結果も新しいものとして提供されます。
ハッシュ値とは?
ハッシュ値は、ファイルの内容を一意に識別するために生成される数字や文字列のことです。例えば、SHA-256というアルゴリズムを使用してファイルの内容から生成されるハッシュ値は、ファイルが一文字でも異なれば全く違うものになります。これにより、同じファイルがアップロードされても、ハッシュ値が一致すれば既存のスキャン結果が表示され、重複したスキャンが避けられるわけです。
まとめ
VirusTotalでは、同じハッシュ値を持つファイルが再アップロードされた場合、新たなスキャン結果は表示されず、以前のスキャン結果がそのまま表示されます。これにより、重複したスキャンを避けることができます。もし新しいファイルをアップロードした場合や内容に変更があった場合は、ハッシュ値が変わり、新たにスキャンが行われます。
ファイルのハッシュ値を理解することで、VirusTotalでのスキャン結果をより効率的に活用できます。


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