大学のネットワークへVPN接続する際、Cisco Secure Clientを使用している場合に、自宅のWi-Fi接続が切れるという問題に直面することがあります。この問題は、VPN接続がどのように動作するか、またはPCと自宅のWi-Fi設定に起因する可能性があります。この記事では、その原因と解決方法について解説します。
1. VPN接続時にWi-Fi接続が切れる原因
VPNを使用する際、インターネット接続が「トンネル接続」に切り替わり、外部のサーバーを通じて通信が行われるため、インターネット接続のルーティングが変更されます。通常、VPN接続は、インターネット接続を自動的に利用するのではなく、VPNトンネルを通じてネットワークにアクセスします。しかし、この設定が不完全な場合、自宅のWi-Fi接続が切断されることがあります。
特に、Cisco Secure Clientの設定に「スプリットトンネル」機能が無効になっている場合、全てのインターネット通信がVPNを経由することになり、通常のWi-Fi接続が切れてしまうことが考えられます。
2. スプリットトンネルの設定確認
スプリットトンネル機能が無効だと、すべてのデータがVPN経由で送信され、Wi-Fiの直接接続が解除されてしまいます。この設定を変更することで、Wi-Fi接続を維持しながらVPN接続を行うことができます。
スプリットトンネルを有効にする方法は、Cisco Secure Clientの設定から確認できます。設定画面で「スプリットトンネル」をオンにすることで、VPNを通じた通信と自宅Wi-Fi接続を同時に利用できるようになります。
3. デバイスのネットワーク設定の確認
もう一つの原因として、PCのネットワーク設定やルーターの設定が影響している可能性もあります。PCで「ネットワーク接続の優先順位」を確認し、Wi-Fi接続を優先する設定にすることで、VPN接続が確立されてもWi-Fiが切れないようにすることができます。
また、Wi-Fiルーターの設定も関係している場合があるため、ルーター側で「VPNパススルー」設定が適切に行われているかも確認しておくとよいでしょう。
4. スマートフォンとの違いとデバイス間の設定
スマートフォンでVPN接続が正常に機能する理由は、デバイス間で異なる設定がされている可能性があるためです。スマートフォンはPCとは異なるネットワーク設定がされており、特にWi-Fi接続とVPN接続の管理が簡易化されています。PCで発生する問題を解決するには、PC側の詳細な設定を確認する必要があります。
スマートフォンで正常に動作しているからといって、PC側でも同様に動作するわけではないため、PCとスマートフォンでの接続設定に差異がないかをチェックしましょう。
5. まとめ
自宅Wi-Fi接続が切れる問題は、VPN接続の設定やデバイスのネットワーク設定によるものです。スプリットトンネル機能を有効にすることで、Wi-Fi接続を維持しながらVPN接続を利用できるようになります。PCの設定やルーターの確認、そしてデバイス間の設定差をチェックすることが、問題解決の鍵となります。


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