貸与された Chromebook で「プロキシ(URL)にはユーザー名とパスワードを指定する必要があります。このサイトへの接続ではプライバシーが保護されません」という表示が出てしまい、以降インターネット閲覧や YouTube の利用ができない――このような状況に陥った場合、焦る前に“端末・学校ネットワークの仕組み”を理解し、適切な確認・対処を行うことが重要です。この記事ではその背景と実際の対処方法をわかりやすく整理します。
なぜ「プロキシ認証」が求められるのか?学校貸与端末+ネットワーク環境の事情
学校や教育委員会が Chromebook を貸与する際、多くの場合「学校指定のネットワーク」「フィルタリング」「プロキシサーバー経由」などの管理環境が仕組まれています。:contentReference[oaicite:2]{index=2}
そのため、ネットワーク接続時に自動で「プロキシ認証(ユーザー名・パスワード)を入力してください」という画面が出ることがあります。この認証画面は、通常、管理者(学校・教育委員会)側が設定したものです。
「直近1時間の履歴を消したら出た」というケースがなぜ起きるか?
たとえば、履歴やキャッシュを削除した/Chromeの設定を初期化した/ネットワーク環境に変更があった、などの操作で、端末が学校ネットワークのプロキシ設定を「再認証」または「再接続必要」な状態と誤認すると、この画面が表示されることがあります。
実例として、Chromebook公式フォーラムに「プロキシが突然ユーザー名・パスワードを求めるようになった」という報告があります。([参照] Chromebook – The proxy requires a username and password)
まず確認すべき3つのポイント
このような事態になった場合、次の順で確認するとトラブル原因が絞りやすくなります。
- ネットワーク接続先が正しいか:Wi‑Fiが学校指定のネットワークかどうか(個人のスマホテザリングなどではプロキシ設定が外れて認証が必要になるケース)。
- 端末の Chrome プロキシ設定が管理対象か:学内管理用プロファイルが有効か・同期が外れていないかを確認。
- 自身でプロキシ設定を変更していないか:手動でプロキシを設定した/拡張機能を入れたなどで管理設定とズレた可能性。
実際の対処手順:学校貸与 Chromebook でできること
以下の手順を、学校の許可範囲内で行いましょう。
- Wi‑Fiを一旦切って再接続:正しい学校ネットワークSSIDを選び直し、Wi‑Fi設定→「このネットワークを忘れる」→再接続。
- Chromeを再起動/同期を確認:設定→同期→プロフィールアイコンが学校指定のものであるか、管理者の警告が出ていないか確認。
- プロキシ設定の自状態確認:ChromeOSでは「設定→ネットワーク→プロキシ」の管理表示があり、通常「自動検出」または「組織が管理」と表示されます。([参照] Configure proxy settings on ChromeOS)
- 上記で改善しない場合は学校のICT担当者に報告:認証サーバーの期限切れ/プロキシ設定の配信エラー/端末のプロファイル修復など、管理側対応が必要になることがあります。
※「個人テザリングで接続」「自宅ネットワークで学校外利用」などの場合、学校専用プロキシが使えずエラーになる可能性もあります。そのときは学校ネットワーク内での利用を試すか、別の接続で対応するしかない場合もあります。
どうして場合によっては “自宅で使ったらエラー” が起きるのか?
たとえば、学校貸与端末を自宅で使い、Wi‑Fi設定を変更していなかったとします。このとき、学校プロキシ設定がネットワーク外(自宅Wi‑Fi)でも適用されると、認証が通らず「プロキシにはユーザー名とパスワードを指定…」という表示が出ることがあります。
このようなケースでは、管理プロファイルが “組織専用ネットワーク(学校)” を想定していて、家庭用ネットワークでは正しく認証できないためエラーになります。
まとめ
結論として、学校貸与 Chromebook で「プロキシ(URL)にはユーザー名とパスワードを指定する必要があります。…」というエラーが出た場合、必ずしもウイルスや破損ではなく、**学校ネットワークのプロキシ認証・接続先・端末設定のズレ**が原因であることが多いです。まずは、Wi‑Fi接続/同期状態/プロキシ設定を自身で確認し、それでも改善しない場合は学校のICT担当者へ相談しましょう。学校外で使用している場合には、家庭用ネットワーク利用時には校内設定が適用されない可能性があることも理解しておくと安心です。


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