朝から突然Wi‑Fiが繋がらず、電話回線は生きているのに「PPP(またはPPPoE)接続」だけがダメという状況はかなり混乱します。この記事では、“PPPoE接続できない”状況を整理し、原因ごとにわかりやすく対処方法をご紹介します。
まず「PPPoE/PPP接続」って何?どこが切れてる?
Wi‑Fiルーターなどでインターネット接続が出来なくなるとき、「Wi‑Fi機器」「ルーター」「モデム」「インターネット回線」「プロバイダ接続(PPPoE)」「DNS」などが関わっています。
特に「PPPoE」は、ルーターなどがプロバイダに「ユーザー名+パスワード」で接続してIPアドレスを取得する方式。ここが失敗すると、無線LAN(Wi‑Fi)は機器同士で繋がっても、インターネットには“出られない”状態になります。 [参照]
よくある原因と順番に試したいチェックリスト
原因は様々ですが、順番にチェックしていくことで原因を絞り込めます。
- ①ユーザー名/パスワードの誤入力・変更:プロバイダ情報が変わっていないか確認。ルーターの「PPPoE設定」から再入力を試しましょう。 [参照]
- ②ケーブル・モデム・回線の物理的なトラブル:モデムのランプが消えていないか、ケーブルが緩んでいないか、再起動後も同じなら「回線業者側故障」の可能性あり。
- ③ルーター設定・ファームウェア不具合:ルーターのログやシステムログで「認証失敗」「LCPタイムアウト」などのエラーが出ていないか確認。 [参照]
- ④プロバイダ側の障害・サービス停止:同じサービスを使っている人の報告・公式障害情報を確認。実際に「同種のPPPセッションエラー」という報告もあります。 [参照]
たとえば、あるユーザーは「PPP Session since …」というエラーで何日もWi‑Fiが使えず、回線会社・ルーター側双方で確認しても原因が見つからなかったという事例もあります。 [参照]
実例:ルーターで再起動8回でも復旧しなかったケース
例:利用者Aさんは朝からWi‑Fiが使えず、電話回線はOK。ただしルーター管理画面で「接続中にならない/PPPoE認証中で止まる」という表示。「ルーター再起動8回」でも改善せず、翌日プロバイダ障害情報を確認したところ、該当地域でサービス障害が発生していたというケース。
ルーター画面で“編集できそうな設定画面”が出ていない場合の対処
「PPPoE設定できる画面までは行くが、その後“設定できない”というメッセージだけ出て操作できない」という状況では、以下の可能性があります。
- ユーザー入力画面がロックされ、ルーターが“内部待機モード”に入っている(例:回線業者側の認証・プロビジョニング待ち)。
- ケーブル/モデム側の初期化/再起動が必要な状態。ルーターだけでなくケーブルモデムのリセットを試す価値あり。
- プロバイダ側アカウント・認証情報に問題がある(例:支払い遅延/契約切れ)で、PPPoE接続が拒否されている可能性。
つまり、操作できる画面が無くても「待機」状態の場合は放置せず、以下の対応をしておくと安心です。
①プロバイダの障害情報確認 ②ルーターおよびモデムの電源を落として数分後再起動 ③ケーブル・モジュールの接続確認 ④プロバイダ問い合わせで「アカウント状態」「PPPoE認証状況」の確認
回線会社・プロバイダに問い合わせる際のポイント
問い合わせ時には次の情報を整理しておくと対応がスムーズです。
- ルーター・モデムの型番およびファームウェアバージョン
- ルーター/モデムで確認できるログ(例:PPP LCP Timeout/Auth Failed)
- 接続試験時の時刻・現象(例:PPPoE認証中で30秒以上待ちが発生)
- 電話回線(音声通話)は使えているがインターネットに繋がらないという状態の説明
詳しく「PPPoE故障原因&ログの見方」がまとめられている技術資料もあります。 [参照]
まとめ
Wi‑Fiが使えず「PPPoE接続が失敗している」ような状況では、ルーター再起動だけでは解決しないケースが多く、原因の切り分けが重要です。ユーザー名/パスワード、ケーブル・機器の確認、プロバイダ障害/契約状況の確認を順番にしっかり行いましょう。
「編集画面が出ず何もできない状態」でも、内部処理待ち・プロバイダ側認証待ちということがあります。ただし、放置すると長時間使えないままになる可能性もあるため、早めに上記チェック&プロバイダ問い合わせをおすすめします。


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