自宅で複数のPCを使用している場合、それぞれのPCが異なるIPアドレスを持っていることがあります。この現象は一見不思議に思えるかもしれませんが、実は理由があります。本記事では、IPアドレスの仕組みや、複数のPCが異なるIPアドレスを持つ理由について解説します。
IPアドレスとは？
IPアドレスは、インターネットやローカルネットワーク上でデバイスを識別するための一意の番号です。これにより、通信がどのデバイスに届くかを特定することができます。通常、IPv4（Internet Protocol version 4）という形式で表現され、4つの数字（例：192.168.1.1）がドットで区切られています。
自宅のインターネット回線に接続しているPCには、各々異なるIPアドレスが割り当てられます。これには、いくつかの理由があります。
自宅のネットワーク内で異なるIPアドレスが割り当てられる理由
自宅で複数のPCをWi-Fiで接続している場合、IPアドレスはルーターから割り当てられます。これは「DHCP（Dynamic Host Configuration Protocol）」という仕組みを使って、自動的に行われます。
ルーターは、接続する各PCに異なるIPアドレスを動的に割り当てます。これにより、ネットワーク内のすべてのデバイスがユニークな識別子を持つことになります。ですので、2台のPCが同じネットワークに接続していても、それぞれ異なるIPv4アドレスを持っているのは、DHCPがそれぞれに対して異なるアドレスを割り当てるためです。
グローバルIPアドレスとローカルIPアドレス
自宅のインターネット接続においては、外部と通信するために「グローバルIPアドレス」が使用され、内部ネットワーク内では「ローカルIPアドレス」が使用されます。グローバルIPアドレスはインターネットサービスプロバイダー（ISP）から提供され、家の中のすべてのデバイスがこのIPアドレスを共有して外部と通信します。
一方、各PCに割り当てられるローカルIPアドレスは、ネットワーク内での識別に使用され、外部と通信する際にはルーターを経由してグローバルIPアドレスを使います。このため、家の中で異なるIPアドレスが割り当てられても、外部のインターネット上では同じグローバルIPアドレスを共有していることになります。
サブネットマスクとデフォルトゲートウェイについて
サブネットマスクとデフォルトゲートウェイは、IPアドレスと一緒にネットワーク設定の一部として使用されます。サブネットマスクは、ネットワーク内でのIPアドレスの範囲を定義し、デフォルトゲートウェイは、ネットワーク外（インターネット）への通信をルーターに転送する役割を果たします。
これらが正しく設定されている場合、複数のPCが異なるIPアドレスを持っていても、ネットワーク内で問題なく通信を行えます。
IPアドレスに関する認識を正そう
質問者が持っていた「IPv4が自分のIPアドレスという認識」についてですが、正しくは、IPv4アドレスは「ローカルIPアドレス」として機能しており、インターネットと接続する際は、ルーターを介して「グローバルIPアドレス」が使用されます。
複数のPCが同じWi-Fiネットワークに接続されている場合、それぞれに異なるローカルIPアドレスが割り当てられるのは正常なことです。このため、同じネットワーク内であっても、各デバイスが持つIPアドレスが異なるのは問題ではありません。
まとめ
自宅のPCで異なるIPアドレスが表示されるのは、DHCPによって異なるローカルIPアドレスが割り当てられるためです。ネットワーク内での通信には問題はなく、各PCが持つローカルIPアドレスが異なるのは一般的な挙動です。
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