Google スプレッドシートで複数のシートに同じシート保護設定を一気に適用したり、編集者を変更する方法について解説します。特に、Google Apps Script (GAS) を使用して、シート1の保護設定を他のシートにコピーし、編集者を都度変更する方法に焦点を当てます。
1. Google スプレッドシートでのシート保護設定の重要性
Google スプレッドシートのシート保護は、誤ってデータが変更されないようにするために非常に重要です。特にチームで作業をする際、特定のシートの編集を制限し、管理者のみが変更を加えられるようにすることができます。しかし、複数のシートに同じ保護を設定する場合、手動で一つずつ設定を行うのは非常に手間がかかります。
2. Google Apps Script を使ってシート保護を一括コピーする方法
Google Apps Script (GAS) を使用することで、シート1に設定された保護を他のシートに一括で適用することができます。以下はその基本的なコードです。
function copyProtectionToAllSheets() { var ss = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet(); var sheets = ss.getSheets(); var protection = sheets[0].getProtections(SpreadsheetApp.ProtectionType.SHEET)[0]; for (var i = 1; i < sheets.length; i++) { var sheet = sheets[i]; var protectionCopy = sheet.protect().setDescription('Copy of Protection'); protectionCopy.setUnprotectedRanges(protection.getUnprotectedRanges()); protectionCopy.setWarningOnly(protection.isWarningOnly()); }}
このスクリプトは、シート1の保護設定をコピーし、他のすべてのシートに同じ保護を適用します。シートの個別設定を反映させるために、setUnprotectedRanges
やsetWarningOnly
を使って設定をコピーしています。
3. 編集者を変更する方法
シート保護の設定を変更するだけでなく、編集可能なユーザーを変更することもできます。以下のようなコードで、特定のユーザーを保護設定から除外したり、新しい編集者を追加することができます。
function setEditors() { var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet().getSheetByName('Sheet1'); var protection = sheet.getProtections(SpreadsheetApp.ProtectionType.SHEET)[0]; var editors = protection.getEditors(); protection.addEditor('new-editor@example.com'); protection.removeEditors([editors[0]]);}
このスクリプトは、シート1の保護設定から最初の編集者を削除し、新しい編集者を追加する機能を持っています。addEditor
とremoveEditors
を使用することで、編集権限を簡単に管理できます。
4. 注意点とベストプラクティス
Google Apps Scriptを使用する際には、スクリプトの権限設定に注意が必要です。また、大量のシートに保護を適用する場合、スクリプトが正常に動作しないこともあるため、事前に少数のシートでテストを行うことをお勧めします。また、シート保護の設定を一度に変更する際には、他のユーザーと協力して行うことが重要です。
まとめ
Google スプレッドシートでシート保護を一括でコピーし、編集可能なユーザーを変更する方法を紹介しました。Google Apps Script (GAS) を使用することで、効率的に保護設定を管理することができます。手動で行うよりも大幅に時間を短縮できるため、多くのシートを管理する場合に非常に便利な方法です。
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